連載 :
オープンソース統合監視ツール導入指南障害検知・通知機能を比較する!
2008年1月17日(木)
統合監視ツールの障害検知機能・通知機能を比較
「第3回:情報表示機能を比較する!」では、オープンソースによる統合監視ソフトウェア「Nagios」「Hinemos」「ZABBIX」「Hobbit」がそれぞれ備えている機能の中から「情報表示機能」に着目して比較を行いました。
第4回となる今回はそれに引き続き、収集した情報から障害を検知し、必要に応じて管理者に通知を行う「障害検知・通知機能」を取り上げます。比較対 象として、それぞれのソフトウェアごとに「どのように障害を検知するための閾値を設定するか」や「利用できる通知方法」などについて着目します。
詳しい内容は以下の表1の通りです。
異常検知機能 | 閾値の設定方法 | 閾値の設定方法 |
---|---|---|
重要度の定義 | 障害の重要度を定義することが可能かどうか | |
メンテナンス時間の設定 | メンテナンスの時間は異常を検知しないようあらかじめ設定可能かどうか | |
依存関係の設定 | 異常を検知する依存関係を設定することが可能かどうか | |
設定方法 | どのような方法で設定を行うか | |
設定の容易さ | 設定が容易かどうか | |
通知機能 | 通知方法 | 利用可能な通知手段 |
メール文面のカスタマイズ | メールの文面をカスタマイズすることが可能かどうか | |
通知先のグループ化 | 通知先をグループ化して管理することが可能かどうか | |
時間帯の指定 | 通知を行う時間帯を指定可能かどうか | |
通知履歴の管理 | 通知の履歴を管理することが可能かどうか | |
認知済み機能 | 障害を認知済みとして設定することが可能かどうか | |
コメント機能 | 障害に対してコメントを記録することが可能かどうか | |
認知済み/ コメントの履歴管理 |
認知済み/コメントの管理を行うことが可能かどうか | |
設定方法 | どのような方法で設定を行うか | |
設定の容易さ | 通知の設定が容易かどうか |
障害検知機能について各ソフトウェアを比較した結果、閾値の設定方法に大きな違いがあることがわかりました。これは各ソフトウェアの設計の違いによるものであり、特徴といえるでしょう。
また、その他の機能の有無についてもそれぞれソフトウェアによって差異があり、いずれも一長一短があることがわかりました。
さらに通知機能について各ソフトウェアを比較した結果、いずれのソフトウェアも障害が発生した再にメールで通知を行うことは可能ですが、その他の通知方法やスクリプトの実行方法、履歴の管理などの機能には大きな違いがあることがわかりました。
それでは各監視ツールごとに、実際に比較を行った結果を紹介します。
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