コミュニティ重視のSunの基本指針 〜 インタビュー (2/3)

2006 JavaOne Conference
2006 JavaOne Conferenceレポート
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コミュニティ重視のSunの基本指針 〜 インタビュー
会場:サンフランシスコ Moscone Center
記者:ThinkIT編集局   2006/5/24

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続いて、JDKコミュニティについてSunのCommunity Marketing ManagerであるRichard Sands氏に話を伺った。

Richard Sands氏
Richard Sands氏

Richard Sands氏
大学卒業後、エンジニアとして勤めた後にMBAを取得。その後Sunでマーケティング部署にて経験を積んでいる。JavaOne Tokyoにも参加経験あり。


— JDKコミュニティとは?

Richard Sands氏(以下Sands氏):デベロッパーとSunのエンジニアのためのJavaに関するWebサイトです。例を出すと、Java SDK 6(Mustang)のソースコードのスナップショットを毎週公開しています。エンジニアはソースコードをダウンロードしてテストし、修正します。そういった流れでSunのエンジニアはJDKを向上させていくのです。

バイナリについても毎週新しいものを提供しており、デベロッパーがテストしてJava SDK 6に反映させています。

— コミュニティはどういった働きをするのでしょうか

Sands氏:世界中にJava Users Group(JUG)がありますが、JavaAPIをそれぞれの言語に翻訳しています。もちろん、その中に日本も含まれています。こういった活動により、各プロジェクトの開発は格段に速くなるのです。

— JUGとJava.netの関係は?

Sands氏:JUGは世界の都市ごとに存在し、情報交換や講演者を派遣しあって、それぞれ活動の成果を共有しています。また、100以上の企業が関わっています。Java SDK 6については100件以上の有益な寄与がありました。Java SDK 7(Dolphin)は今年の秋から活動が開始される予定です。

— JDKコミュニティサイトにアクセスする人は増えましたか、また日本との関係は?
Sands氏:昨年の秋に比べて4倍に増えました。また日本はJREのライセンスを持っている企業が多く、特別な関係です。

— テストをする際、マルチバイトを扱う上での注意点はありますか?
Sands氏:ポーティングする時に注意が要ります。しかし、キーボードなどのインターフェースはテスト項目にあるので、問題ありません。テストも場所を問わず、日本語のテストが実際にロシアで行われたこともあります。これも多くのエンジニアが参加してくれているお陰でしょう。エンジニアの選定基準について、エンジニアの都合とスキルで決めています。

— コミュニティでエンジニアはどういったやり取りをしていますか?
Sands氏:エンジニアはフォームで1対1で質問に答えてくれますし、blogについてのコメントももらえます。Swingという項目で質問したとしたら、Swingに関わらずUIに関わるすべてのエンジニアからアドバイスをもらえます。

— 同じ興味があるエンジニアが支え合うのですね
Sands氏:はい。Sunはリソースと知識をコミュニティを通じて提供しています。また、Sunのエンジニアには就業時間の20%はコミュニティのために使うことを推奨しておりますので、Sunとコミュニティは密接な関係になっています。

— 最後に日本のエンジニアに一言お願いします
Sands氏:JavaOne Tokyoに参加したことがあります。その時に言葉の壁はあったものの、しっかりとコミュニケーションをとることができ、米国と同じ問題を抱えているということがわかりました。

秋に出る予定のJava SDK 6のテストはそろそろ完了します。JSR-223はダイナミックランゲージサポートを含んでいますので、多くの方の興味を惹くことでしょう。コミュニティではスナップショット・ソースコード・バイナリを公開しているので、日本のエンジニアの方はぜひテストしてください。


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記事一覧
2006 JavaOne Conferenceレポート
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