ティッカーへの表示内容を更新してみよう
ティッカーへの表示内容を更新してみよう
今度は読み込むRSSを増やしてみます。RSSフィードを読み込み、ティッカーへ通知するサービスは「jp.co.thinkit.equinox.hello.service.rss.RssNortificationService」です。
このクラスの36行目にコメントになっている行があります(リスト5)。
リスト5:TRICHORD BlogのフィードへのURL
//urls.add("http://trichord.change-vision.com/blog/atom.xml");
コメントになっているのは筆者らが公開しているBlogのATOMフィードのURLです。コメントを外して保存してください。続いてBundleの更新を行います。Bundleの更新には「update」コマンドを使用します。updateコマンドもBundleをidで指定します(リスト6)。
リスト6:updateコマンドの入力例
osgi> update 9 Bundleの更新が終わるとティッカーへTRICHORD Blogも表示されるようになります。このようにOSGi FrameworkではBundleの更新を行うことでクラスを動的に更新することができます。
今回のまとめ
今回はOSGiコンソール上のコマンドをサンプルのOSGiアプリケーションを使いながら解説しました。今回使用したコマンドを表1にまとめます。
| コマンド | 何を行うか |
|---|---|
| ss | OSGi Framework上にロードされているBundleの一覧を表示します。 |
| start | 指定されたBundleを開始します。 |
| stop | 指定されたBundleを停止します。 |
| install | 指定されたBundleをOSGi Framework上にロードします。 |
| update | 指定されたBundleをOSGi Framework上に再度ロードします。 |
| uninstall | 指定されたBundleをOSGi Framework上から削除します。 |
| refresh | すべてのBundleのパッケージを読み込みなおします。 |
各コマンドを実行するとStateの状態が更新されました。State情報はBundleのライフサイクルを管理するときに使用します。Stateの状態遷移は図3のようになります。
また、各状態とイベントは表2、表3の通りです。
| 状態 | どういう状態か |
|---|---|
| INSTALLED | Bundleがinstallされた直後の状態です。 |
| RESOLVED | Bundleの依存関係が解決されている状態です。 |
| STARTING | Bundleを起動している最中の状態です。 |
| ACTIVE | Bundleが活動中の状態です。 |
| STOPPING | Bundleを停止している最中の状態です。 |
| UNINSTALLED | Bundleが削除された状態です。OSGiコンソール上では表示されません。 |
| イベント | どういうイベントか |
|---|---|
| install | BundleをOSGi Frameworkへインストールするイベントです。 |
| resolve | Bundleの依存関係を解決するイベントです。 |
| refresh | Bundleのパッケージを読み込み直すイベントです。 |
| update | Bundleを更新するイベントです。 |
| start | Bundleを起動するイベントです。 |
| stop | Bundleを停止するイベントです。 |
| uninstall | BundleをOSGi Frameworkから削除するイベントです。 |
次回は
今回紹介したように、モジュールを動的に追加・削除することで、機能の追加や削除を簡単に行うことができました。これによって機能の配布も簡単に行えるようになります。次回は、Bundle間がどう連携しているか、ソースコードを元に解説していきます。
