LifeKeeperのすべて 2

lk_logオプション2:-czapオプション

lk_logオプション2:-czapオプション

   続いて、-czapオプションであるが、これは「ログをリセットする」ためのオプションとして覚えておいて欲しい。通常運用時において行うメリットは少ないが、動作検証時などに「過去の不要なログをリセットしておく」ことで視認性をあげることができる。

   以下の例は、LifeKeeperのメインログをリセットする際の入力例となる。


 

# lk_log -czap log
log log is successfully cleared

   これにより、過去のLifeKeeperのメインログはリセット(消去)される。

   一旦消してしまったログを復活させることはできないので、実運用時にログをリセットする場合には、事前にテキストファイルへのリダイレクトなどの手法でログを保管しておくのが望ましい。

 

手動でのリソース起動/停止:perform_action

   運用上での使用頻度が高い操作といえば「リソースの起動/停止」の操作があげられる。

   LifeKeeperではGUIからの操作はもちろん、perform_actionコマンドを用いることでこれらの処理を実行することもできる。perform_actionコマンドの基本的な使用方法は以下の通りである。
 

perform_action -t リソース名称> -a アクション>

   リソース名称欄には、リソースのタグ名を指定する。アクション欄にはrestore(リソースの起動を行う)、もしくはremove(リソースの停止を行う)を指定する。

   今回の例では現用系(lk1)から、待機系(lk2)への切り替え(スイッチオーバー)を実行するために、待機系から以下のコマンドを使用してリソースを起動している。
 

[root@lk2 root]# perform_action -t app-ThinkIT -a restore
perform_action: LRACI(dorestore) attempting remote remove of resource
   "ip-192.168.1.101" on machine "lk1.example.com"
/opt/LifeKeeper/bin/lcdrecover: resource "ip-192.168.1.101" is being removed
   because of request from machine "lk2.example.com"
lcdrecover[267,lcdrecover.C]日 x月 xx 16:10:03 JST 200x: remote request by
   "lk2.example.com" for removal of resources "ip-192.168.1.1" on
   "lk1.example.com" successful
perform_action: LRACI(dorestore) remote remove of resource "ip-192.168.1.101"
   on machine "lk1.example.com" successful
LifeKeeper: RESTORE COMMUNICATION RESOURCE ip-192.168.1.101 START AT:
   200x年 x月 xx日 金曜日 10:15:01 JST
LifeKeeper: RESTORE COMMUNICATION RESOURCE ip-192.168.1.101 END err=0 AT:
   200x年 x月 xx日 金曜日 10:15:04 JST
perform_action[696,lraci.C]金 x月 xx 10:15:10 JST 200x:
   lk2.example.com,priv_globact(1,remove): Running Post Global remove
   Scripts On Machine lk1.example.com

   出力を簡潔にするために、Generic ARKのリソースからの出力は省いている。出力内容から、実行時には表4の処理を行っていることがわかる。

 

  • コミュニケーションパスを通じて、現用系(lk1)でのリソースの停止処理
  • リソースの起動処理
  • コミュニケーションパスを通じて、元現用系での停止後処理
    表4:実行時の処理

       本連載では、使用頻度との関連から手動の切り替え(スイッチオーバー)時の挙動を紹介した。lcdremexecコマンドとあわせて使用することに よって、障害検出時の切り替え処理(フェイルオーバー)時の実行と同様の処理フローを試行することも可能だが本連載では割愛させていただく。詳細に関して はmanやオンラインドキュメントを参照していただきたい。

    この記事をシェアしてください

    人気記事トップ10

    人気記事ランキングをもっと見る