UPSERTを実装「PostgreSQL 9.5」が登場、8回のRCを経て最新版Linuxカーネル4.4リリース、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
今週は先週と打って変わって寒い一週間となりました。東京でも初雪や初氷が観測されるなど、「暖冬はどこに行ってしまったのか」という感じです。
今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。
富士通がOpenDaylightを採用したSDN製品を展開
富士通は6日、通信サービスプロバイダーに向けた広域仮想ネットワーク運用制御・管理ソフトウェア「FUJITSU Network Virtuora NC(バーチュオーラ エヌシー)V03」の販売を開始したと発表しました。Virtuora NC V03は、オープンソースのSDN(Software Defined Networking)コントローラー「OpenDaylight」を採用し、標準的な各種インタフェースに対応しました。通信サービス業界では、増大し続ける通信トラフィックに対応するためネットワークを柔軟に再構築できる製品へのニーズが高まっており、そのようなニーズに対応して新たなサービスの展開を可能にします。
(参照記事:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1601/07/news094.html)
PostgreSQL 9.5登場―ついにUPSERT実現
PostgreSQLグローバルデベロップメントグループは7日、PostgreSQLの最新版となる「PostgreSQL 9.5」の公開を伝えました。この最新版にはUPSERT機能をはじめとするさまざまな新機能が追加されており、PostgreSQLグローバルデベロップメントグループは「同バージョンが、スタートアップといったレベルから大企業、政府機関といったさまざまな規模の組織において優れた性能を提供する」としています。UPSERTは「INSERT, ON CONFLICT UPDATE」を意味しており、行の新規作成とアップデートを同じように扱えます。この機能は開発者らから長年にわたって要望されていた機能で、MySQLなど、すでに同様の機能を実装しているデータベースからの移行が簡単になります。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/01/09/083/)
Linuxカーネル4.4リリース、オープンチャネルSSD対応や仮想GPUドライバでの3Dサポートなどが行われる
Linus Torvalds氏は10日、最新のLinuxカーネル4.4のリリースを発表しました。2015年11月初めに公開されたLinuxカーネル4.3に続くもので、8回のリリース候補RCを経ての最新版になります。本リリースでの大きな新機能としてはループブロックデバイスにおけるDirect I/Oおよび非同期I/Oサポート、仮想GPUドライバでの3Dサポート、LightNVMによるオープンチャネルSSDサポート、ロック無しでのTCPリスナハンドリング、RAID5 MDでのジャーナルサポート、eBPFの改良、ブロックポーリングサポート、mlock2システムコールの改善などが挙げられます。
(参照記事:https://osdn.jp/magazine/16/01/12/155000)
シトリックスがCloudStack関連の事業を売却
米国シトリックス・システムズ社のスティーブ・ウィルソン氏は11日、自社公式ブログで「CloudPlatform」と「CloudPortal」製品群を米国Accelerite社に売却することで合意したことを公表しました。「CloudPlatform」と「CloudPortal」は、オープンソースのクラウド基盤ソフトウェア「Apache CloudStack」をベースにした製品群で、CloudStackそのものはApache Foundationの下で開発が続けられます。Accelerite社は事業取得後もApache Foundationと協力し、Apache CloudStackプロジェクトのCloudPlatformへのロードマップに貢献していくとしています。
(参照記事:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1601/13/news043.html)
NoSQL DBの「Redis」を標的としたアクセスを観測、警察庁が注意喚起
警察庁は13日、NoSQL DBの「Redis」を標的としたアクセスがあるとして注意喚起を行いました。Redisは、オープンソースのNoSQLデータベースで、2015年11月にRedis開発者が、ネットに接続されているRedisが不正に操作され、第三者がファイルを蔵置できる危険性があると公表しました。警察庁の定点観測システムでは、Webサイトで公開された危険性のあるアクセス手法について同月(2015年11月)から観測を開始し、これらのアクセスを分析したところ、Redisが稼働しているサーバー上にファイルを蔵置しようとしている複数のコマンドが含まれていました。Redisを利用している組織や個人は、適切な対策を実施することを推奨します。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/01/14/061/)
受験生がいるご家庭ではこの週末に大学入試センター試験が実施されることもあり、まだまだ緊張感のある日々を過ごされていることと思いますが、ぜひ日頃の成果を十分に発揮してもらいたいものです。
私も大学受験の頃に「もう少し勉強していれば良かったな」と今でも思うことがありますが、時間は元に戻せないので、受験生には悔いの残らないように頑張ってもらいたいと思います。
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