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WCF+Silverlightで作るリアルタイムWeb(後編)

2011年3月22日(火)
高尾 哲朗(監修:山田祥寛)

WCFサービスを双方向化する

サービスを双方向通信にするには、サービスのServiceContract属性にCallbackContract引数を設定し、このサービスが完了したときにサーバー側で実行するメソッドを設定します。

このメソッドはクライアントとの通信機能を持っており、サーバー側でこのメソッドが実行されるとクライアント側で「Recieved」というイベントが発生します。

通常の非同期通信で、サービスが終了したときに「Completed」イベントが発生するメカニズムに似ています。

そのため、クライアントがSetStateを呼び出すと、その処理のコールバックとしてGetStateが実行されるようにすることが可能です。

ここでは、クライアントが「自分の在席状態をサーバーに更新」(SetState)したら、そのコールバックとして「サーバーにある社員全員の在席状況を全員に通知する」メソッド(GetState)が実行されるようにしたいと思います。

双方向通信のコールバックメソッドはクラスで指定する必要があるため、GetStateをクラスに分離します。

(1)サービス側のコールバックメソッドを定義

サービスのServiceContract属性にCallbackContract引数を設定し、コールバック対象をクラスに分離します。両方とも値を返さない一方向のサービスにします。また、GetStateの引数を介してサーバー側の社員の在席状態をクライアントに引き渡すようにします。

[リスト 08]サービスのサーバー側コールバックを定義

(2)双方向通信を行うライブラリを参照設定する

サービスプロジェクト側に%Program Files%\Microsoft SDKs\Silverlight\v4.0\Libraries\Server\System.ServiceModel.PollingDuplex.dllを参照設定し、クライアントプロジェクト側に%Program Files%\Microsoft SDKs\Silverlight\v4.0\Libraries\Client\System.ServiceModel.PollingDuplex.dllを参照設定して、双方向通信を作成します。

DLLは、Silverlight 3 SDKから配布されていますので、該当フォルダは皆さんの環境に合わせて読み替えてください。

図3:SDKのDLLを参照追加(クリックで拡大)

(3)サービス実装側DeskTopStateServiceのGetStateを変更する

IDeskTopStateServiceインターフェースに合わせて、サービス実装側DeskTopStateServiceのGetStateをSetState内でインプリメントするよう変更します。

[リスト 09]コールバックの実装

  • ※ここではすぐに「client.GetState(states);」として、クライアント側に通知してしまいます。最終的にクライアント側エンドポイントを持つclientをコレクションに保持しておくことで、サービスを呼び出した全員に通知するようにします。

(4)双方向通信を設定

サービスのWeb.Configを修正し、双方向通信を設定します。

[リスト 10]エンドポイントの作成

  • ※行番号「07」~「11」、「16」~「20」、「25」~「28」はそれぞれ1行扱いです。
  • 「WCF+Silverlightで作るリアルタイムWeb(後編)_1」サンプルプログラム

  • 「WCF+Silverlightで作るリアルタイムWeb(後編)_2」サンプルプログラム

  • 「WCF+Silverlightで作るリアルタイムWeb(後編)_3」サンプルプログラム

著者
高尾 哲朗(監修:山田祥寛)
WINGSプロジェクト

有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表:山田祥寛)。おもな活動は、Web開発分野の書籍/雑誌/Web記事の執筆。ほかに海外記事の翻訳、講演なども幅広く手がける。2011年3月時点での登録メンバは36名で、現在もプロジェクトメンバーを募集中。執筆に興味のある方は、どしどしご応募頂きたい。著書多数。
http://www.wings.msn.to/

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