ヘルプ作成・テスト・バージョンアップの準備
公開とバージョンアップの準備
HTML 5での案内ページの作成
アプリが公開されたら、HTMLのWebページを作成した方がよいかもしれません。なぜなら、マーケットプレイスのページでは、解説と画面キャプチャが別々に表示されるため、詳しい機能や操作手順を分かりやすく説明することが難しい場合もあるからです。また、複数のアプリを公開するのであれば、ユーザーに対して発行者名で検索するよう促すのではなく、まとめページを作る必要があるかもしれません。
そのような目的でHTMLのWebページを作るなら、これもWindows Phoneから閲覧できるようにした方がよいでしょう。それには、HTML 5 のソース中に、次の1行を追加してください。
<meta name="Viewport" content="width=320, user-scalable=no" />
基本的には、Viewport プロパティの width には 320 を指定します。なぜなら、高解像度を想定していない携帯端末用 Web サイトでは、320 が基準であり、Windows Phone のブラウザでも 320 が標準となっているからです。その場合は、コンテンツも320幅に収まるようにレイアウトします(リスト3)。
ただし、国内向けアプリなら、width に480を指定して、480幅に収まるレイアウトをしても、au IS12Tでは問題なく表示されます。
リスト3 Windows Phone 対応のHTML 5 ページ。(html5_for WP7.htm)
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <meta charset="utf-8"> <meta name="Viewport" content="width=320, user-scalable=no" /> <title>Windows Phone App Information</title> <style> ~ここにスタイルシートを記述する~ </style> </head> <body> ~ここにHTMLの内容を記述する </body> </html>
HTMLのWebページは、Visual Studioとは無関係に、スタートメニューの「Windows Phone 7.1 SDK」の中からエミュレーターを単独起動して表示結果を確認できます(図16)。
このページのソースは、こちらからダウンロードできます。
→HTML5によるアプリの案内ページ(122KB)
図16:Webサーバーに置いたHTML 5 ページをエミュレーターからチェックする(クリックで拡大) |
Windows Phone 向けのHTML 5のWebページについては、msdn コードレシピに記事を書いていますので、こちらも参照してください。
- [HTML5/JavaScript] HTML 5 の Web ページで、CSS 2D Transforms を用いて画像を変換する
- [SVG/ECMAScript] Windows Phone 対応の HTML 5 の Web ページで、SVG と ECMAScript を使う
- [HTML 5/JavaScript] Windows Phone 対応 HTML 5 の Web ページでサウンドを再生する
Microsoft Translatorの登録
以上で、俳句アプリ「一日一句 Ver.0.8」の解説は終わります。次回は、バージョンアップ版である「一日一句投稿対応版 Ver.1.0」を取り上げます。
このアプリには、翻訳機能を実装します。そこで、あらかじめ、翻訳機能を利用できるようにMicrosoft Translatorの登録を済ませておきましょう。
Microsoft Translatorについては、以前の記事「これから始めるWindows Phone プログラミング(基本編) 第14回 翻訳された英文の表示と読み上げ」で取り上げていますが、その時点とは登録画面が変更になっています。
(1)Microsoft Translator の登録サイトにアクセスします(図17)。「Add」をクリックします。
図17:Microsoft Translator の登録サイトにアクセスする(クリックで拡大) |
(2)必要事項を入力して「save」をクリックします(図18)。前のページに戻ります。
図18:必要事項を入力して「save」をクリックする(クリックで拡大) |
(3)Application IDが表示されているので(図19)、これをクリックすると、APIを利用するための詳細が表示されます。
図19:Application IDが表示されている(クリックで拡大) |
(4)「Export to Excel」をクリックすると、CSV形式で保存することができます(図20)。
図20:「Export to Excel」をクリックすると、CSV形式でApplication IDが保存される(クリックで拡大) |
次回は、「一日一句投稿対応版 Ver.1.0」の英文俳句作成支援機能と、facebookへの投稿機能について解説します。
【関連リンク】
- ■開発者向け技術情報サイト MSDN
- 全ての情報は、ここから。
- ■App Hub / Windows Phone マーケットプレイス Windows Phone フォーラム
- App Hub の利用や Windows Phone マーケットプレイスに関する話題や情報交換の場です。
- ■UX-TV
- アプリケーション開発に関する情報をエバンジェリストの方々が定期的に発信しています。Windows Phone開発に関する番組が充実しています。
マーケットプレイスへのアプリ申請については、9月14日(水)、9月16日(金)、9月21日(水) の番組を参照してください。 - ■Windows Phone 開発者向け技術情報
- ■facebook 公式 Fan Page「Windows Phone Japan」
- ■Windows Phone 関連ブログ
- ■コミュニティ: Windows Phone Arch
- ■Windows Phone IS12T 実質負担額0円のキャンペーン
<リンク先最終アクセス:2012.04>
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