テレビ搭載OS、Hadoop、NoSQL、OpenStack等々…、2015年注目のOSS動向を探る
OSS PaaSは普及するか?
- Cloud Foundry Foundationが、非営利法人として正式に発足(参照記事)
- 40社あまりが創立に参加しCloud Foundry Foundationを立ち上げ…Linuxからも積極賛助へ(参照記事)
昨年12月にオープンソースのPaaSプラットフォームである「Cloud Foundry」の開発を進める団体である『Cloud Foundry Foundation(CFF)』が非営利法人として設立されました。CFFの設立メンバーには、EMC,HP,IBM,Intelなど44社が参加しています。
現在「Cloud Foundry」はIBMの『Bluemix』、NTTコミュニケーションズの『Cloudn PaaS』、HPの『Helion』、Pivotalの『Cloud Foundry』などでの採用が進んでおり、OpenStackによるIaaS基盤とCloud FoundryによるPaaS基盤という、オープンソースでのクラウド構築の普及が期待されています。
「Cloud Foundry」は、当社はVMWareが開発を行っていましたが、その後EMCとVMWareによって設立されたPivotal Softwareが開発のガバナンスを行っていますが、昨年のFoundation設立後、ガバナンスが、CFFに移行しています。2011年からOSSとしても公開されています。機能的には、PaaS上で動くアプリの実行制御やメッセージ連携のための統一的な手法を提供するもので、特定のベンダに縛られない、相互接続性の高いPaaSを構築することができるようになります。
今年は、OpenStackによるIaaS基盤とCloud FoundryによるPaaS基盤という、オープンソースでのクラウド構築の普及がますます期待されます。
やっぱり今年もOpenStack
まず、来月に第3回目の「OpenStack Days Tokyo」が開催されます。昨年2月に開催された第2回の「OpenStack Days Tokyo」では、国内外の27社が参加し、約1,100名が来場しましたが、今回はさらにスケールアップして、国内外40社が参加しており、なんとその半数が新規参加で、新規参加の中には、富士通、NTTコミュニケーションズ、TIS、レッドハットなどの大手企業が目立っています。国内での事例や各社の最新のOpenStackソリューションが紹介される予定になっていますが、それだけではなく、ハンズオンなども準備されています。
また、10月には「OpenStack Summit」がついに日本で開催されることになりました。「OpenStack Summit」は、年に2回開催されるイベントで、昨年11月のパリでは、4,700名が参加し、盛大に開催されました。サミットでは、「カンファレンス」「開発者会議」「運用者会議」の3つのカテゴリに分かれて発表が行われますが、この発表枠を取るにはスポンサーになるか何段階かの審査をパスする必要があります。ちなみにパリでは日本からは5つのセッションに登壇しました。今年10月の東京では、さらに多くのセッションで日本からの登壇者が増えることが期待されます。
昨年は、大手のシステムインテグレータが年初より自社開発ソフトのOSS化を発表し、従来の「OSSは使うもの」から「OSSは作るもの」へという発想の転換が始まった年であったように思います。背景には、クラウド時代を見据えて、伸縮自在なコンピューティング環境を構築するためには、商用ソフトではいろいろ限界を感じ始めたのではないかと思います。
一方、エンドユーザーの方々の中にも、先進的なテクノロジーに積極的に取り組む企業だけではなく、どちらかというと保守的なイメージのあるお客様からも「OSSを活用したい!」という声を聞く機会が増えました。
さて、私生活では元日から熱を出して、ほぼ一日中寝ていました。1月2日にようやく医者にたどり着いて、お約束のインフルエンザのチェックをしたところ、陰性でひと息ついたところでほぼ新年2日目が終わるという、とても残念な正月を過ごしました。
今週から仕事が始まりましたが、正月でゆるんだ頭を早く戻していきたいと思います。
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