
Amazonは配達についていくつかの奇妙なアイデアを提示してきた。ドローンを駆使したハチの巣型の高層ビルもその例外では無い。これについて特許を申請したということは、Amazonがドローンを取り入れて顧客までのラストワンマイルの配達を改善しようという考えの表れといえる。
Amazonの倉庫の多くは都市郊外に置かれており、ドローンが補給無しに都市にたどり着くには遠すぎるところにある。ドローンを都市に大量配備し顧客までの距離を縮めることで、この問題を解決する狙いだ。

巣箱の内部スケッチを見れば、この仕組みがどう機能するかがわかるだろう。まずトラックが巣箱まで商品を持ってくる。顧客からの注文が入ると、従業員がそれをドローンに搭載する。
ドローンを都市の中心に配備することで配達速度は改善されるとAmazonは言っており、また通行人の目にとまる高さを飛行するドローンの数も減ることになる。ドローンが降下するのは顧客の家にたどり着いたときだけになるだろう。
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ドローンの巣箱というアイデアは、Amazonのドローンをどうすればより低騒音にできるか、どうすれば人の頭の上に降ってくる危険を減らせるかという改善の取り組みの中で生まれたものである。ドローンの巣箱というアイデア同様どちらも特許を取得しており、ローターやモーターも何らかの改善が入るだろう。
ドローンを都市部に配備するという試みはAmazonにとって初めてのものではない。これまでに飛行船が母艦となり、そこからドローンが配達に出るということも考えられた。どちらもアイデア段階ではあるのだが、特許が取得できたからといって、Amazonがそれを実際に形にするかは別の話である。
DAVID CURRY
[原文4]
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