複数のNICを設定しよう!

2008年5月30日(金)
古賀 政純

NICXにethXを割り当て、bondingを作成

 では、NIC1にeth0、NIC2にeth1を割り当てるように修正していきましょう。設定方法はリスト5のようになります。

 ここで、bondingが構成されていない状況で、一時的なIPアドレスで確認していきます。確認方法はリスト6のようになります。

 確認ができたら、次にeth1(NIC2に割り当て)とeth3(NIC4に割り当て)で、bondingを作成していきましょう。設定の方法はリスト7のようになります。

設定ファイルifcfg-bond0を新規作成

 次に、設定ファイルifcfg-bond0を新規に作成します(リスト8)。では以下のコマンドでネットワークを再起動しましょう。

# rcnetwork restart

 そして、以下のコマンドでクライアントからbond0でアクセスできるか確認してください。

# ifconfig -a |grep HWaddr

 以上で、設定の手順は終了となります。

 最後にNICの設定におけるポイントをまとめていきます。bonding構成の場合、インストール時点でNICの設定は不要であり、OSインストール後に行えばよいでしょう。また、ドメイン名を含めないホスト名が推奨されているミドルウェアもあるので注意してください。

 SLES 10においては、物理NICとLinux上のネットワークインターフェースの対応づけはudevを利用します。udevを利用することで、物理NICと論理的なインタフェースの対応を固定することができます。udevを使わない場合、サーバの物理コンポーネントに障害が発生した後にOSを再起動すると、物理コンポーネントとSLES 10での既存インターフェースやデバイス名との対応にズレが生じる可能性があります。udevは、周辺機器の障害や着脱における論理インタフェース名およびデバイス名の整合性を保つ重要な役割を担っています。

日本ヒューレット・パッカード株式会社 プリセールス統括本部 ソリューションセンター OSS・Linux担当 シニアITスペシャリスト

兵庫県伊丹市出身。1996年頃からオープンソースに携わる。2000年よりUNIXサーバーのSE及びスーパーコンピューターの並列計算プログラミング講師を担当。科学技術計算サーバーのSI経験も持つ。2005年、大手製造業向けLinuxサーバー提案で日本HP社長賞受賞。2006年、米国HPからLinux技術の伝道師に与えられる「OpenSource and Linux Ambassador Hall of Fame」を2年連続受賞。日本HPプリセールスMVPを4度受賞。現在は、Linux、FreeBSD、Hadoop等のOSSを駆使したスケールアウト型サーバー基盤のプリセールスSE、技術検証、技術文書執筆を担当。日本HPのオープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリストとして講演活動も行っている。Red Hat Certified Engineer、Red Hat Certified Virtualization Administrator、Novell Certified Linux Professional、EXIN Cloud Computing Foundation Certificate、HP Accredited Systems Engineer Cloud Architect、Red Hat Certified System Administrator in Red Hat OpenStack、Cloudera Certified Administrator for Apache Hadoop認定技術者。HP公式ブログ執筆者。趣味はレーシングカートとビリヤード

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