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| 「人」に関する記述が補強された | ||||||||||
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新しく追加された「プロジェクト人的資源マネジメント」の「プロジェクト・チームのマネジメント(Manage Project Team)」プロセスは名称通り、プロジェクト・チームの内側に関して「人」の扱いを記述しています。 同様に新しく追加された、「コミュニケーション・マネジメント」の「ステークホルダー・マネジメント(Manage Stakeholders)」プロセスは、いってみればプロジェクト・チームの外側に関して「人」の扱いを記述しています。 プロジェクトにとってはどちらも非常に大切な領域で、そこには特徴的な記述があります。 |
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| チーム・メンバーを観察 | ||||||||||
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まずは、「プロジェクト・チームのマネジメント」プロセスについてです。考えてみると2000年版では「組織計画」プロセスのあと「要員調達」プロセスを行い、パフォーマンスを向上させるために「組織計画」プロセスで計画された具体的な活動の「チーム育成」プロセスをプロジェクトの全体を通して行うことになります。 しかしプロジェクトを通して見ても、人員に関するコントロールを行うプロセスはありませんでした。不思議なもので、こうやって実際に並べられてみると、あって当たり前のような感じがします。 インプットの「作業パフォーマンス情報」には以下のような記述があります。 ——プロジェクトマネジメント・チームは、チーム・メンバーのパフォーマンスをその都度直接観察する。チーム・メンバーの会議参加、要処置項目へのフォローアップ、コミュニケーションの明確さ等の側面の観察も、プロジェクト・チームをマネジメントする際に考慮に入れる。 プロジェクト・マネージャではなく、プロジェクトマネジメント・チームが主語になっています。実際にプロジェクトの規模が大きくなると、プロジェクト・マネージャだけでは難しいものです。いずれにしても、マネジメントを行っている者が、直接的に個々人を良く見ている必要があるということをいっています。 このことも当たり前といえば当たり前なのですが、なかなかできていません。様々なビジネス書などでいわれているのとは裏腹に、モチベーションの維持やメンタルな部分はマネジメントの仕事ではなく、個人任せという認識がどこかにじみでていたり、過度の遠慮をしたりすることもあるようです。 個人的に感じるのは、マネジメントを行っている方もモチベーションがないか、自分のモチベーションを維持するのに精一杯で、日頃はやらなければならない手順をはずさないようにすることでイッパイイッパイか、あるいはある一定以上の個人に寄る部分には関わりたくないということではないかと思うような状況を目にします。また、対人関係を壊したくないとう恐怖感もあるのでしょう。 私見として、マネジメントが最初に現実的で根拠を説明できる成功の道筋をシッカリと作って(もちろん実作業者からの情報が重要です)、それを目標と共に示したら、後は基本的に実作業者達に任せて、何か助けが必要なことがないかどうかだけを気にかければ、変に進捗管理(らしき活動)をやるより、プロジェクトは上手く運ぶのではないかと思っています。 言い換えると、実作業者達が実現可能と納得した計画ができあがった後は、プロジェクト・マネージャ自身が進捗やプロセス自体を気にかけていることより、それらを知り尽くして実際に進めている人達を信頼することと、メンタル面を気にかけていること、そして実作業者の権限ではコントロールできない改善点についての対処を考えることの方がマネジメントの本来の仕事だと捉えるべきだと思います。 それらを仕事と考えた場合、プロジェクト初期段階の自分が行うべきことは何なのかを自分で決めて行動して、イメージ通りのプロジェクト立ち上げを実現し、その状況を実作業者達に引き渡すというように考えるべきです。 混乱を極めている状況の中に実作業者達を放り込んで、何とかしてもらっているようにも思えるプロジェクトを見ることがあります。また、肝心の牽引役がミーティングにもまともに参加しなければ、メールもほとんど返信しないなど、マネジメント以前どころか仕事以前ともいえる状況も見たことがあります。それできちんとしたプロジェクト活動など、行えるわけもありません。 何か少し気持ちが切り替われば、すごくうまく助け合いながら、快適に仕事が進められるかも知れないのに、何となく、それを避けているかのようにも見えることがあります。結局、みなしんどくて、他の誰かがラクなのは、あまり歓迎できないという精神状況にでもいるかのように見えるのです。筆者は、いくつか違う業界を経験していますが、特にこのムードがIT業界は全般的に強く、特徴的です。 |
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