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第3回:PostgresForestを動かしてみよう!

著者:NTTデータ  長妻 賢   2007/8/17
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PostgresForestを実際に動かしてみよう

   これまでの連載で、PostgresForestの特徴や仕組みについて解説しました。今回は実際にPostgresForestが動作する環境を構築し、実際の動作を体験してみましょう。また最後に、PostgresForestの活用事例を紹介します。

PostgresForestのインストール

   それでは、実際にPostgresForestを使用する方法について解説します。ここでは、1台のマシン上で2つのPostgreSQLサーバを立ち上げ、PostgresForest環境をセットアップします。なお、複数の物理マシン上にPostgreSQLサーバをそれぞれ立ち上げるケースについては、PostgresForestのセットアップサンプルをご覧ください。


事前準備

   解説では、以下のシステム上で環境構築を行っています。

OS Fedora 7
JDK Sun JDK 1.5.0_12
PostgreSQL 8.1.9
PostgresForest 4.0.2

表1:システム構成

   また、すでにJDKおよびPostgreSQLがインストールされているものとし、以下の条件に基づいて作業を進めます。

  • 環境変数PATHにJDKのbinディレクトリが含まれている
  • PostgreSQLは/usr/local/postgres/8.1.9以下にインストール済み
  • 断りがない限り、作業は「postgres」というユーザで行う

表2:作業条件


コンパイル・インストール

   SourceforgeのPostgresForestサイトからPostgresForest 4.0.2の圧縮ファイルをダウンロードして任意のディレクトリに展開します。展開したディレクトリ中にある「env.conf」ファイルを開き、以下の項目を1つめのPostgreSQLサーバの情報に書き換えます。


(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

※注: PostgresForest 4.0.2では、バイナリ類・設定・データディレクトリを明確に分離できていません。立ち上げるPostgreSQLの数だけ設定ファイルを書き換えてから、ビルド・インストールを行う必要があります。

   続いてPostgresForestのバイナリをビルド・インストールします。インストール時にはPostgreSQLのインストールディレクトリに書き込みできるユーザ(この例ではrootユーザ)になる必要があります。これは、PostgreSQLのインストールディレクトリにPL/Javaを使ったプログラムをインストールするためです


(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   同様に2つめのPostgreSQLサーバに関する情報を記述し、ビルド、インストールを行います。env.confは以下のように書き換えます


(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   build.sh、install.shを先ほどと同じ手順で実行すれば、2つめのPostgreSQLサーバに関するバイナリのインストールが完了します。ここでは、コンソールのログについては省略します。

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株式会社NTTデータ 長妻 賢
著者プロフィール
株式会社NTTデータ  長妻 賢
基盤システム事業本部
オープンソース開発センタ 技術開発担当
PostgreSQLを用いた並列分散データベースの研究開発に従事。その後PostgreSQLを使った非常に大規模なシステムの検証などを行う。2006年より、現在のPostgresForest開発チームに加わり、PostgresForestの開発と普及活動を行っている。


INDEX
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