【マンガ】第23話 フリーランスのススメ(その15)~褒めない妻は夫を伸ばす!?~
『ライフハックで行こう!』、第23話です(第22話はこちら)。
今回は、新婚時代に僕と妻の間に起きた「すれ違い」についてです――
「妻は夫を立てるべき」という考えは、時代錯誤で恥ずかしい
前話より妻も登場した『フリーランスのススメ』編(シーズン2)ですが、今回は僕に結婚生活初期に起きた出来事を描きました。今までも数々の生き恥(笑)をマンガで晒してきましたが、今回は特にかっこ悪くて描きたくない内容でした。というのは、今回のマンガに登場する9年前の僕は、妻に対して無条件に「夫を立てて(褒めて)ほしい」と、どこかで思っていたからです(今は全くそう思いません。だからこそ、マンガのネタにしているわけですが)。いわゆる、昭和の日本男児的な「家長がエライ!」という感覚とはまた違って、僕の場合は「『妻=自分を好きな人』なのだから、当然自分が作ったものも好きになってくれるはず」とか「お互いの生活のために頑張ってるのだから、褒めて励ましてほしい(共働きなので『励まし合う』の方が正しいかも)」という期待が強かったのです。
しかし、これは同業の夫婦にありがちな話ですが、実際はそれぞれの絵のこだわりが違うので手放しに褒めてもらえないこともあり、当時の僕はそこに不満を感じていたのです。今ではそれはとても恥ずかしいことであり、そして妻が手放しに何でも褒めるような人ではなくて本当に良かったと思っています。マンガにも描いた通り、褒めてほしいのであればどれだけ感覚が違ったとしても認めざるを得ないほど良いモノを作ったり、高い社会的成功を収めれば良いわけで、妻の厳しい目はそのための最高のモチベーションになるのです。これはある種のルサンチマン(負のモチベーション)かもしれませんが、同時に非常にポジティブでもあると思っています。なぜなら、自分が向上意欲を持って頑張ることで妻に仕事を認めてもらうことができ、そしてそのスキル向上によってより良い仕事が舞い込み、世帯収入も上がる……と、結果としては良いことずくめだからです。そうした経験を通して、僕はかつての自分が妻に求めていたことがいかに浅はかっだったか、そして、(無条件に)褒めない妻がいかに夫を成長させるかを実感しました。
逆に言えば、良いのか悪いのかよく分からず無条件に仕事を褒めて励ますことは、もしかしたらパートナーの成長を妨げているかもしれません。本来仕事を認めてもらうべき相手はフリーランスの場合ならクライアントや消費者、会社員の場合は会社や上司や取引先等であり、具体的な結果が出る前にパートナーの承認によって充足してしまうようなことがあれば、本来達成するべき結果にも到達できない、ということにもなりかねないからです(実際、当時もし僕が妻に満足いくまで褒められていたら、きっと今ほども絵を満足に描けず、仕事でも結果を残せなかったでしょう)。パートナーが褒めるべきなのは、本来、相手が到達した結果なのです(褒めて甘やかすのとは違う意味で、仕事がうまく行っていないパートナーを「励ます」のは良いと思いますが)。
そういった夫婦のあり方こそが、本来の「お互いを高め合える関係」であり、それを僕に気付かせてくれた妻に、僕はとても感謝しているのです。
【マンガ】第24話 フリーランスのススメ(その16)~仲良し夫婦の秘訣、教えます!~を読む
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