BPMを基本定義する
最近、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)は内部統制や業務の可視化、SOAなど様々な領域において注目されています。読者の皆様はそれらの想定しているBPMの内容が各々異なっているのを目にしていることでしょう。
そのような状況を考えることが、そもそも「BPM」なのです。
まずは筆者の捉えているBPM(ビジネスプロセスマネジメント)の基本定義からはじめます。
BPM(ビジネスプロセスマネジメント)とは、業務プロセスに着目し、それをワークフローなどでプロセスとプロセスの活動状況を把握し、最適な業務 活動を維持するための継続的な業務遂行と改善サイクルをマネジメントする考え方です。その時の継続改善には、日常的なものからシステムの変更を伴うものま で、難易度や内容が様々です。そのため、継続改善の構成として周期に着目した4つのアクティビティが必要となります。
BPMの4つのアクティビティとは
業務の継続改善を構成する4つのアクティビティは「業務遂行」「業務管理」「業務改善」「業務改革」です。BPMは業務プロセスの可視化した世界の 中でこれらのアクティビティが連携をとりながら、最適な業務パフォーマンスを継続確保、成長する世界といえるかもしれません。

図1:BPM4つのアクティビティ
4つのアクティビティ
では、4つのアクティビティそれぞれについて説明します。
- 1. 業務遂行:業務の確実な遂行
- 日常の業務の迅速で確実な遂行を行うこと。
周期:その都度実施(毎日何回も) - 2. 業務管理:日常業務の中でのリソース調整
- 人員等のリソースの調整で良好な業務の良好なパフォーマンスを確保する。毎日、仕事の忙しさは時間帯や、日常と異なる状態になった時アクティブティの負荷は想定と異なる状況になる場合があります、そのような時の解決手段として応援要員を投入をします。
- 周期:適時(軽度の問題が発生)
- 3. 業務改善:業務の再構成
- 組織の変更やルール変更などの現行業務や現行システムの運用範囲内でパフォーマンスの適正化。例えば新たなコ ンセプトの新商品を出したり、事業の方針が軽度に変わったりする際に現行ビジネスモデル内で改善を実施します。そのために新たな環境への適応を実施し、そ の効果を確かめながら改善していきます。
- 周期:年に数回、内容によっては、月に何回かもありえます。
- 4. 業務改革:再構築
- 現行業務プロセス、情報システムでは解決できない状況が起こり、ビジネスモデル自体を変更します。ビジネスモデルの変更や、経営方針の大きな変更、会社の統廃合などによりビジネス自体を新たな構築(再構築)する時に行います。
- 4-1. 業務の再構築
- インフラである情報システムを稼動させながら、業務プロセスを全面的に見直します。
- 4-2. システムの再構築
- インフラを含め抜本的なつくり直しを行う。
- 周期:数年に一度