Eclipse実践プラグイン開発 1

Eclipseとプラグイン

はじめにはじめまして。本連載を担当します、ビーブレイクシステムズの大森です。おそらく、ここへ来られた読者の皆さんは、少なからずEclipseプラグインの開発に興味を持っていることでしょう。また、こんなプラグインを作りたいと具体的なプランを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

大森 洋行

2005年7月4日 20:00

はじめに

はじめまして。本連載を担当します、ビーブレイクシステムズの大森です。おそらく、ここへ来られた読者の皆さんは、少なからずEclipseプラグインの開発に興味を持っていることでしょう。また、こんなプラグインを作りたいと具体的なプランを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

筆者自身、プロジェクト特有の作業で、ちょっとしたプラグインがあれば開発効率が大きく上がるという場面に出会ってきました。デファクトスタンダードであるEclipseの機能を簡単に拡張できるというスキルは、皆さんだけでなく皆さんの周りの方々にとっても大変役に立ち、あなたの価値を大いに向上させることでしょう。ぜひ、この機会にプラグイン開発にチャレンジしてみてください。

皆さんの中には、Eclipseプラグインって難しそうというイメージをお持ちの方や、以前に他の書籍や記事などを参考にサンプルを作ったけれど、サンプルにはない内容や機能を追加することができずに、自分が作りたいプラグインにはたどり着けなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、ポイントさえ押さえてしまえばプラグインの開発は決して難しいものではありません。本連載では、JavaのソースコードとUMLのクラス図の読み・書きができるという初心者レベルの方でも、実用的なプラグインを開発できるように説明したいと思います。本連載が、皆さんがすばらしいプラグインを開発する一助となればと思います。なお、本連載ではEclipse 3.0を前提とします。

プラグインを作ってみよう

新しいことを学ぶとき、実際にやってみるということが必要だと思います。まずは、難しい説明は抜きにしてEclipseが用意しているテンプレート を使ってプラグイン開発の雰囲気をつかんでみましょう(Eclipse SDKをインストールされていない方は、連載「Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発」を参考にインストールしてください)。

プラグイン開発の流れを以下に示します。

1. プロジェクトの作成
プラグイン開発では、「プラグイン・プロジェクト」を作成します。
2. マニフェスト・ファイルplugin.xmlの編集
マニフェスト・ファイルとは、プラグインについての様々な情報を記述するファイルです(注1)。
3. Javaクラスの作成
Eclipseに組み込む機能を実装します。
4. テスト
プラグインのテストを行います。
※注1: マニフェスト・ファイルについては「マニフェスト・ファイルplugin.xml」の節で詳細に説明します。

それでは、Eclipseが用意している「Hello,World」テンプレートを使用して、Eclipseのメニューから「Hello,Eclipse world」というメッセージ・ダイアログを表示させるプラグイン「Helloプラグイン」を作成します。
 

プロジェクトの作成

はじめに、Eclipseのメニューから「ファイル」 - 「新規」 - 「プロジェクト」を選択します(図1)。

プロジェクトの作成
図1:プロジェクトの作成
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

 

新規プロジェクト

次に、表示された「新規プロジェクト」ウィザードから「プラグイン・プロジェクト」を選択し(図2の1)、「次へ」ボタンをクリックします(図2の2)。

新規プロジェクト
図2:新規プロジェクト

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