JBoss Enterprise Application Platformの全貌 2

JBoss EAPの起動準備

JBoss EAPの起動準備

インストールが問題なく終了したら早速JBoss EAPの起動準備に取り掛かりましょう。JBoss EAPの起動および停止スクリプトは「/jboss-as/bin」直下に配置されています。

なお、JBoss AS4.2.1.GAをインストールされた方は、/jboss-as/がルートディレクトリに該当しますので、以下、置き換えて読み進めてください。


用途 UNIX系 Windows
起動スクリプト run.sh run.bat
停止スクリプト shutdown.sh shutdown.bat
表3:JBoss EAPの起動および停止スクリプト

この起動スクリプトを用いてインストールしたJDKのパスを設定します。そのためには「/jboss-as/bin」直下のrun.sh(run.bat)を編集し、上段に下記を追加してください。



設定例UNIX系:export JAVA_HOME=/usr/local/jvm/SunJVM/1.5.0_12
設定例Windows:set JAVA_HOME= C:\Program Files\Java\jdk1.5.0_12

JBoss EAPの起動と停止

では、いよいよJBoss EAPを起動してみましょう。JBoss EAPの起動スクリプトの起動オプションは下記になります。



$./run.sh -c サーバ名>

サーバ名に関しては「/jboss-as/server」直下に配置されるサーバの設定を指定します。配置されているディレクトリ名がそのままサーバ名となります。

JBoss EAP4.2.0ではデフォルトで以下の4つのサーバ設定が用意してあります。


サーバ名 説明
minimal 最低限のサービスのみを利用する場合の設定
ロギングサービス、JNDIサーバ、およびdeployディレクトリをスキャンするURLdeploymentScannerが有効
Webコンテナ、EJB/JMSなど、J2EE1.4で規定されている機能は無効
default J2EE 1.4(もしくはJava EE 5.0)の仕様に準拠したアプリケーションを動作させるための標準的な設定
JAXR、IIOP、およびクラスタリングサービスは無効
all クラスタリングなどJBoss EAPが持つ機能をフルに利用する場合の設定
production "all"の設定をベースにプロダクション環境用にチューニングされた設定
ログレベル変更、URLdeploymentScanner間隔の変更(60秒)など
JBoss EAPにのみ付属
表4:JBoss EAPのサーバ設定一覧

今回はこのうちJ2EE 1.4で規定されたサービスが利用できる「default」の設定でJBoss EAPを起動します。下記のように起動スクリプトの-cオプションの引数として「default」を設定して起動してみてください。



./run.sh -c default

またrun.shコマンドは-hオプションで利用方法を確認することができます。各種オプションの詳細が知りたい場合は下記のコマンドを実行してください。



./run.sh -h

起動の完了は起動スクリプトを実行したコンソールに出力されるINFOメッセージで確認できます。下記の場合、起動に50.407秒(50s:407ms)かかったことがわかります。


JBoss EAPの起動コンソール
図2:JBoss EAPの起動コンソール
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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