エラッタ
エラッタ
Red Hatではパッチ、より詳細に述べるなら「バイナリの差分パッチ」を配布していません。Red HatはRPMパッケージ(RPM:Redhat Package Management)という実行プログラムや設定ファイルなどを1つにまとめたファイルをRHNセントラルサーバから配布します。つまり、パッチを適用 したRPMパッケージを配布するというスタイルです。
しかし、あるパッチが複数のRPMパッケージに影響することがあるので、それらをまとめてエラッタと呼んでいます(図3)。

図3:パッチ、ファイル、パッケージ、エラッタの関係
また、エラッタはその内容によって以下の3つに分類できます。
- RHSA(Red Hat Security Advisory)
- セキュリティ修正のエラッタ
- RHBA(Red Hat Bug Fix Advisory)
- バグ修正のエラッタ
- RHEA(Red Hat Enhancement Advisory)
- 機能強化・追加のエラッタ
OSとアプリケーションの完全なライフサイクル管理
エラッタを配布するのはRHNセントラルサーバの機能の1つですが、RHNがターゲットとしているのは「OSとアプリケーションの完全なライフサイ クル管理」であり、その観点に立って設計された統合フレームワークとなっています。RHNを構成するのは以下の製品群です。
- モジュール
- Update、Management、Provisioning、Monitoring
- サーバ
- RHN Satellite Server、RHN Proxy Server
これらの製品を必要に応じて組み合わせることで、ミッションクリティカルなシステムや10,000台を超えるサーバで構成されるシステムを効率よく安全に運用・管理することが可能になります。
次回は、RHNによってお客様の問題がどのように解決できるのかをご説明します。
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この記事の筆者
レッドハット株式会社 プリセールスエンジニア
ホスト・オフコンのSIer、WebのSIerを経て様々なOSに触れた結果、これからはLinuxだという確信を持ち2005年4月より現職。レッド ハットのOEMパートナーやエンドユーザからの導入検討段階での技術的問題の解決、セミナーなどにおけるRed Hat Enterprise Linuxの技術情報の普及に努める。
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