Virtual Serverを知る
ここでは、実際にVirtual Serverを使って仮想環境を構築していく前に、基本的なVirtual Serverの機能などを見ていきたいと思います。
ホストOSとゲストOS
Virtual Serverでは、Virtual Serverをインストールした物理PCのシステムと、Virtual Serverの中で動いている仮想環境のシステムを、それぞれ「ホストOS」と「ゲストOS」と呼んでいます。ホストOS上でゲストOSのインスタンスが 動作する、ということになります。また、ゲストOSとその仮想環境の設定も含め、まとめてこれを「バーチャルマシン」と呼ぶこともあります(図11)。

図11:ホストOSとゲストOSの関係
バーチャルネットワーク

図12:バーチャルネットワーク
バーチャルネットワークは、バーチャルネットワークを割り当てたゲストOS間のみ通信ができるように設定することも、ゲストOS間だけでなく Virtual Server外部のネットワークと通信できるように設定することもできます。バーチャルネットワークを巧みに組み合わせることで、ゲストOSを物理ネット ワークから安全に隔離して保護することも可能です。
バーチャルDHCPサーバー
バーチャルネットワークに接続されたゲストOSのために、バーチャルネットワーク内にIPアドレスを配布するDHCPサーバーをVirtual Serverは持っています。このDHCPサーバーを有効にしてバーチャルネットワークで利用すれば、ゲストOSへ簡単にIPアドレスを割り当てることが できます(図13)。
バーチャルNIC
ゲストOSからネットワークに接続するには、バーチャルNICと呼ばれる仮想NICをゲストOSに割り当てます。このバーチャルNICを割り当てると、ゲストOSには通常のネットワークアダプタがシステムに追加されたように見えます。
このNICを利用してゲストOSは通信を行います。Virtual ServerでバーチャルNICとバーチャルネットワークを対応付け割り当てることで、バーチャルNICがどのバーチャルネットワークに接続されるかが決 まります。この設定を変更することで、ゲストOSが接続するネットワークを簡単に制限できます。なお、バーチャルNICはゲストOS 1つにつき4つまで割り当てることができます。
