アップル、iOSのバグ対策にユーザーのさらなる助けを求める
開発者向けのリリーススケジュールは多少混乱を招いているかもしれない(※)が、全体的な動き自体はいくつかの点で理にかなっている。すなわち、昨年経験した、ユーザーとの関係悪化を成功に変えるということだ。
※開発者向けに、8.2と8.3が共に提供され、8.2がリリースされないうちに最近2回も8.3ベータ版の更新があった。
失敗を成功に変える
昨秋、iOS 8は、ユーザーに苦痛をもたらした。さまざまなバグによって通話が妨げられたり、写真の同期やメッセージ、その他にもデータや機能を台無しにした。どの問題も実際にiPhoneの売上に影響することはなかったが、バグがなければもっと売れていたに違いない。
パブリックベータ版によって、アップルはファンに新機能を早々に試してもらいながら、バグを見つける絶好の機会を得ることになる。続々と参加者が加わって、数多くのテスターがベータ版を手にすることになるだろう。そうなれば、実際にソフトウェアの性能を試してもらい、早期にバグを発見する確率も跳ね上がるというわけだ。いわばアップルは、バグを潰すモグラ叩きゲームに必要な、巨大な木槌を手に入れるのだ。
もちろん、同社にとってはもう一つ明白な利点があるだろう。パブリックベータ版ならば、バグがそこかしこで発見されても、織り込み済みの言い訳ができるということだ。「これはベータ版のソフトウェアなんですよ!そうなるのはわかっていたでしょう!」
アップルは、以前にもMac OS Xにこのプロセスを用いたのだが、iOSのパブリックベータ版公開は初めてとなる。同社は2014年10月の最終リリースに先駆けて「Yosemite 」(OS X 10.10)のベータ版を公開し、規約に同意した最初の100万人にまずベータ版利用を許可した(今後のOS Xバージョン10.10.3でも同じプロセスが採られる予定だ)。
iOSベータ版テストへの参加は、狭き門となるかもしれない。9to5Macの記事によれば、同社は「独占的」な雰囲気を維持するために、iOSのテスターを10万人のみ受け入れる予定だという。
コードネーム「Stowe」と呼ばれるiOS 8.3の開発者向けバージョンは、今月初めに公開された。それには、ワイヤレスCarPlayのサポートとともに、複数のバグの修正と改善が含まれていた。
トップ画像(元画像)提供:Library Of Congress
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。
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