Google Playの開発者ポリシー更新を要約すると「バカなマネはするな」だ
最近のグーグルは否定的な行動をとられることを妙に恐れているようである。楽しく、クリエイティブで、時には腐敗じみた栄光を手にし、現在のウェブを形作る重要な役割を果たしてきた企業らしからぬ様子だ。
同社は先月、デベロッパープログラムポリシーを更新し、特に悲劇的な事象に対して配慮を求める特別な条項を加えた。
配慮を求めるとは具体的にどういうことか?グーグルはこのように定めている。「自然災害、残虐行為、紛争、死、その他の悲劇的な事象を利用している、またはそのような事象に対する合理的な配慮を欠いていると見なされる可能性のあるコンテンツは禁止します」。ポリシーには現在、このように書いてある。
同社はまた、この機会を利用して、他のソフトウェアになりすましたり、意図的にユーザーをだましたりするような機能や策略を条項で禁止し、なりすましや虚偽の振る舞いに対して異議を表明している。この条文では、開発者がユーザーに対して快い振る舞いをすることや、「ご協力お願い致します」「ご利用ありがとうございます」などと述べるように喚起している。
要するに、グーグルは開発者に対して「バカなマネはするな」というポリシーを公式に打ち出したということだ。
善行の強制
開発者全体に対し、良識を守るよう後押しするのは立派な目標だ。だが、テック企業をある種の良識の権威者としてあてにすることは、一歩間違えると危うい方向に進みかねない。
例えば、「なりすましまたは虚偽の振る舞い」という条項を例に挙げてみよう。「プロダクトやプロダクト内の広告が、オペレーティング システムや他のアプリの機能または警告であるかのように装うことは認められません」とある。この文言は本来、開発者がAndroidの機能や他のアプリを盗用することを禁じたものだ。だが、この表現では、他のソフトウェアのパロディを含むアプリまでがポリシーで禁止されてしまうことになる。
そして、他のアプリを「装っている」という認定にも問題がある。ある開発者が技術的に新しいストリーミング・アプリを開発しても、同社がNetflixやYouTube、果てはGoogle Play自体でもストリーミングを行っているという事実を挙げ、ポリシーを武器にして、Google Playでそのアプリの販売を禁止することもできるのだ。
開発者向けガイドラインで独自の命令を下しているのはグーグルのポリシーだけではない。例えば、アップルはロシアンルーレットを含むアプリを抽出し、App Storeから追放している。
最近のグーグルは様々な方向から倫理性について考えるのに忙しいようだ。先週、サウスカロライナ州の教会で9人の死者を出した銃乱射事件を受け、アマゾン、eBay、Etsyなどと同様に、実在の小売店に倣い、同社はウェブ市場から南部連合国旗の関連製品を撤去した。
その他の現実的な問題
その他のグーグルのポリシー更新には、より現実的な問題への対処が示されている。
内容を見ると、支払いに関する詳細を明らかにすること―つまり、可能な場合はいつでも主としてGoogle Playのアプリ内課金を利用すること―や、「ネットワーク、サーバー、アプリケーション プログラミング インターフェース(API)、その他のインフラストラクチャの運用を損なう、または妨害する、またはこれらに不正にアクセスするコンテンツ」を禁じる新たな条項にも及んでいる。
つまり、ソフトウェアを含め、グーグルのシステムに干渉するようなアプリを販売しようとするのはやめたまえ、ということだ。
これらのポリシーに従わなければ、グーグルは良識ある振る舞いをやめ、豹変せざるを得なくなるだろう。お気をつけあれ。
トップ画像提供:Anita Hart
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。
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