CoreOS独自のコンテナランタイムRocketローンチ、MySQL互換DBのAmazon Aurora、Firefox 34、ほか

2014年12月5日(金)
吉田 行男

こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。

クリスマスイルミネーションを色々なところで目にするようになり、いやでも年末を実感する季節になりました。風邪がはやっているようですが、皆さんインフルエンザの予防接種は済まされましたか?

オープンソース業界も年末に向けて、まだまだ熱い話題が満載です。CoreOSとDockerとの仲違い、MozillaとGoogleの関係、マイクロソフトのOSSへの関わり方など、今週も注目トピックをまとめましたので、まとめてご覧下さい。

CoreOSがDockerを"基本的に欠陥あり"と批判し、独自のコンテナランタイムRocketをローンチ

爆発的な人気を博している「Docker」ですが、いろいろと問題もはらんでいるようです。もともと、シンプルで再利用可能なコンポーネントという位置付けで始まったプロジェクトが、現在では、クラウドサーバなどを構築するためのツールとして、多様な機能を持ちつつあることに対して、方向性の違いが出てきたようです。
(参照記事:http://jp.techcrunch.com/2014/12/02/20141201coreos-calls-docker-fundamentally-flawed-launches-its-own-container-runtime/

「Firefox 34」正式版公開、WebRTC対応メッセンジャー「Hello」搭載

デフォルト検索エンジンを「Google」から「Yahoo」に変更するという発表をしたばかりのMozillaから「Firefox 34」がリリースされました。今回の特徴は、リアルタイムコミュニケーションツールである「Firefox Hello」を搭載したことです。この機能により、「Firefox」、「Chrome」、「Opera」などのWebTRC対応ブラウザとのリアルタイムコミュニケーションが可能になります。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2014/12/02/051/

MEANスタックで始めるWebアプリ開発入門(1) LAMPに代わる構成として注目のMEANスタックの基礎

OSSの組み合せといえば、以前は「Linux」、「Apache」、「MySQL」、「PHP」の頭文字をとって、「LAMP」と呼ばれるのが一般的でしたが、時代は変わり、今は「MEAN」という名前で呼ばれる新しいOSSの組み合せが出てきました。これは、「MongoDB」、「Express」、「AngularJS」、「Node.js」といったOSSによる構成です。全てJavaScriptで開発可能になり、言語が統一できることがアドバンテージです。
(参照記事:http://magredirect.itmedia.co.jp/r/wET/4I/2US/15/ait/articles/1412/01/news041.html

Database Watch 2014年11月版:MySQL互換DB「Amazon Aurora」

「Amazon Aurora」は、商用DBMSが持つ性能や信頼性と、OSS-DBMSの手軽さやコストとの「いいところどり」をめざした新サービスです。AWSのクラウド環境に最適化しており、「MySQL 5.6」互換であることも大きな特徴です。もう一つの特徴として、最大64テラバイトまでデータ量に合わせて自動的に拡張できることがポイントです。
(参照記事:http://magredirect.itmedia.co.jp/r/wET/4I/2Uz/15/ait/articles/1411/28/news126.html

「Linuxは癌」発言から十数年--新生マイクロソフトのオープンソースの取り組み

今まで違って、マイクロソフトがエンドユーザに自らの条件を一方的に押し付けることができなくなったことで、競合を排除するのではなく、連携をする必要があることを悟ったと考えるのが妥当な印象です。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/article/35056752/

◆編集後記 - 吉田の注目ポイント - ◆

今年も12月に入り、忘年会シーズンとなりました。例年のごとく、ほぼ毎日予定が入ってしまい、身体も心配ですが、それ以上にお財布の中身が心配な毎日を送っています。
読者の皆様も健康とお財布に留意しながら、無事に12月をお過ごしください。

2000年頃からメーカー系SIerにて、Linux/OSSのビジネス推進、技術検証を実施、OSS全般の活用を目指したビジネスの立ち上げに従事。また、社内のみならず、講演執筆活動を社外でも積極的にOSSの普及活動を実施してきた。2019年より独立し、オープンソースの活用支援やコンプライアンス管理の社内フローの構築支援を実施している。

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