LifeKeeperのすべて 8

フェイルオーバー

フェイルオーバー

   次にフェイルオーバーの動作検証に入る。

   擬似的に障害を起こす方法はいくつかあるが、今回はプライマリサーバの電源ケーブルを引き抜くことで、擬似的に障害を起こしIPリソースとボリューム・リソースがセカンダリサーバにフェイルオーバーすることで動作検証を行う。

   まず、LifeKeeper GUI画面を起動しセカンダリサーバ上でフェイルオーバーの確認を行う。

フェイルオーバー前のリソース確認(セカンダリサーバ)

   セカンダリサーバ上のGUI管理画面からIPとボリュームのリソースがアクティブの状態(緑色の表示)になっていることを確認する(図16)。


ボリュームリソースの確認画面(セカンダリサーバ)
図16:ボリュームリソースの確認画面(セカンダリサーバ)

IPアドレスの確認(プライマリサーバ)

   セカンダリサーバのコマンドプロンプトからipconfigを実行し、パブリックLANのネットワーク接続が仮想IPアドレス"10.1.0.69"が設定されていないことを確認する(図17)。


IPアドレス確認画面(セカンダリサーバ)
図17:IPアドレス確認画面(セカンダリサーバ)

フェイルオーバーの実行と確認

   プライマリサーバの電源を引き抜き、擬似的な障害を発生させる。

   するとセカンダリサーバのLifeKeeperが障害を検知し、フェイルオーバーが発生する(図18)。


切り替え中画面(セカンダリサーバ)
図18:切り替え中画面(セカンダリサーバ)

   フェイルオーバーが実行され、IPリソースとボリューム・リソースがセカンダリサーバで稼動していることをLifeKeeper GUI上から確認できる(図19)。


フェイルオーバー後GUI画面(セカンダリサーバ)
図19:フェイルオーバー後GUI画面(セカンダリサーバ)

IPアドレスの確認(セカンダリサーバ)

   実際にIPアドレス"10.1.0.69"がセカンダリサーバに設定されているかを確認してみる。セカンダリサーバのコマンドプロンプトから ipconfigを実行し、パブリックLANのネットワーク接続に仮想IPアドレス"10.1.0.69"が設定されていることを確認する(図20)。


IPアドレス確認画面(セカンダリサーバ)
図20:IPアドレス確認画面(セカンダリサーバ)

   同様にボリュームリソースにもアクセスをしてみると、セカンダリサーバのDドライブに正常にアクセスできることを確認できる。

プライマリサーバの起動

   最後にプライマリサーバを起動するとセカンダリサーバのLifeKeeperは自動的にプライマリサーバを検知し、リソースがセカンダリサーバで起動した状態で、プライマリサーバが正常な表示に戻る。

   以上でフェイルオーバーの動作確認も終了である。

まとめ

   第4回から第6回を通してLifeKeeper for Windowsの基本的なインストールと設定、動作確認を紹介してきたが、「ウィザード形式による構築の簡単さ」と「GUIによる視認性の良さ」を確認いただけたかと思う。

 

(監修:サイオステクノロジー株式会社 小野寺 章)

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