フェイルオーバー
フェイルオーバー
次にフェイルオーバーの動作検証に入る。
擬似的に障害を起こす方法はいくつかあるが、今回はプライマリサーバの電源ケーブルを引き抜くことで、擬似的に障害を起こしIPリソースとボリューム・リソースがセカンダリサーバにフェイルオーバーすることで動作検証を行う。
まず、LifeKeeper GUI画面を起動しセカンダリサーバ上でフェイルオーバーの確認を行う。
フェイルオーバー前のリソース確認(セカンダリサーバ)
セカンダリサーバ上のGUI管理画面からIPとボリュームのリソースがアクティブの状態(緑色の表示)になっていることを確認する(図16)。

図16:ボリュームリソースの確認画面(セカンダリサーバ)
IPアドレスの確認(プライマリサーバ)
セカンダリサーバのコマンドプロンプトからipconfigを実行し、パブリックLANのネットワーク接続が仮想IPアドレス"10.1.0.69"が設定されていないことを確認する(図17)。

図17:IPアドレス確認画面(セカンダリサーバ)
フェイルオーバーの実行と確認
プライマリサーバの電源を引き抜き、擬似的な障害を発生させる。
するとセカンダリサーバのLifeKeeperが障害を検知し、フェイルオーバーが発生する(図18)。

図18:切り替え中画面(セカンダリサーバ)
フェイルオーバーが実行され、IPリソースとボリューム・リソースがセカンダリサーバで稼動していることをLifeKeeper GUI上から確認できる(図19)。

図19:フェイルオーバー後GUI画面(セカンダリサーバ)
IPアドレスの確認(セカンダリサーバ)
実際にIPアドレス"10.1.0.69"がセカンダリサーバに設定されているかを確認してみる。セカンダリサーバのコマンドプロンプトから ipconfigを実行し、パブリックLANのネットワーク接続に仮想IPアドレス"10.1.0.69"が設定されていることを確認する(図20)。

図20:IPアドレス確認画面(セカンダリサーバ)
同様にボリュームリソースにもアクセスをしてみると、セカンダリサーバのDドライブに正常にアクセスできることを確認できる。
プライマリサーバの起動
最後にプライマリサーバを起動するとセカンダリサーバのLifeKeeperは自動的にプライマリサーバを検知し、リソースがセカンダリサーバで起動した状態で、プライマリサーバが正常な表示に戻る。
以上でフェイルオーバーの動作確認も終了である。
まとめ
第4回から第6回を通してLifeKeeper for Windowsの基本的なインストールと設定、動作確認を紹介してきたが、「ウィザード形式による構築の簡単さ」と「GUIによる視認性の良さ」を確認いただけたかと思う。
(監修:サイオステクノロジー株式会社 小野寺 章)
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この記事の筆者
サイオステクノロジーにおいて、SteelEye LifeKeeperの技術サポートや構築支援を行うエンジニア集団。日本国内で、彼ら以上にLifeKeeperを知る者たちはいないと自負している。 世の中のすべてのHAクラスタがLifeKeeperになることを夢見て日々奮闘を続けている。
国産汎用機メーカーに入社、SEとしてミッションクリティカル業務のHAシステムを多数構築。2001年ノーザンライツコンピュータ(現サイオステクノロジー)に入社、HAクラスター製品LifeKeeperの技術担当責任者として国内での開発ならびにサポート業務に従事。2011年4月技術顧問に就任。
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