オープンソースXenによるサーバ仮想化 3

Xen用カーネルパッケージのインストール

Xen用カーネルパッケージのインストール

   Xen用のLinuxカーネルパッケージ「xen-kernel-2.6.12-xen3_7.1_fc4.i686.rpm」をインストールします。このパッケージもrpmコマンドでインストールします(コマンド4参照)。


コマンド4:Xen用カーネルパッケージのインストール

# rpm -ihv xen-kernel-2.6.12-xen3_7.1_fc4.i686.rpm
Preparing... ########################################### [100%]
1:xen-kernel ########################################### [100%]

GRUB設定ファイルの変更

   Xenは一般的なブートローダGRUBから呼び出されるため、GRUB設定ファイル「/boot/grub/grub.conf」にXen用のエントリーを追加します(ファイル1参照)。

ファイル1:GRUB設定ファイルに追加する行

title Xen (2.6.12.6-xen3_7.1)
     root (hd0,0)
     kernel /boot/xen-3.gz dom0_mem=131072
     module /boot/vmlinuz-2.6.12.6-xen3_7.1 root=LABEL=/ ro 3
     module /boot/initrd-2.6.12.6-xen3_7.1.img

   また、grub.confは重要なファイルなので作業する前にバックアップを取ります(コマンド5参照)。

コマンド5:GRUB設定ファイルのバックアップ

# cp -p /boot/grub/grub.conf /boot/grub/grub.conf.orig

ワンポイント!GRUBのパラメータについて

   XenのDomain-0を起動させる方法は、一般的なLinuxカーネルを起動させる場合と異なります。ここではそのポイント箇所をご紹介します。

kernelコマンド

   通常、GRUBのkernelコマンドのパラメータにはLinuxのカーネル保存場所を指定しま す。しかしXenの場合は、Xenハイパーバイザー「xen-3.gz」の保存場所を指定します。またよく使われるオプションにdom0_memというの があります。これはDomain-0に割り当てられるメモリ量を意味しており、KB(キロバイト)単位で指定します。

moduleコマンド

   moduleコマンドは、初期化RAMディスク「initrd.gz」を指定するために利用されま す。しかしXenの場合、Domain-0で利用するカーネルを指定するためにも利用されます。一度目のmoduleコマンドは、通常時のkernelコ マンドと同じ役割で利用されます。

Domain-0のLinuxカーネルパラメータ

   今回の場合パラメータは「root=LABEL=/ ro 3」と指定しました。rootファイルシステムの指定方法はラベル指定でもかまいません。ランレベルに関しては、原因判別を容易にするために初回はランレベル3のテキストログインにします。

 

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