ウェアラブルの次は”ヒアラブルデバイス”かもしれない
ゲスト執筆者のDavid Canningtonはオーディオ用ウェアラブルデバイス企業Nuhearaの創設者の一人である。
最近、サンフランシスコで開かれたDreamforce協議会において、Microsoft CEOのサトヤ・ナデラは、「スマートフォンの次?それは手首や耳、目など私たちが日常的に装着するものに大きな変化が訪れるだろう」と語った。
参考記事:フィットネスウェアラブルは正しいユーザーに買われていない—だがこれは変えられる
スマートウォッチやフィットネストラッカー、スマートアイウェアは既に浸透しつつあるが、そういえば耳に装着するデバイスというのはあまり見ない。しかし、耳に装着する “ヒアラブルデバイス”(あるいは耳に着けているウェアラブルデバイス)は、私たちが考えるずっと前から盛り上がりの兆しを見せている
ヒアラブルデバイス市場は既に盛り上がりの兆し
Microsoft CEOと同様に、産業アナリストや専門家もヒアラブル市場の盛り上がりは認めている。
2014年に「ヒアラブル」という言葉が初めて定義されたにも関わらず、アナリストのNick Hunnは2018年までに周辺産業も含めて、ヒアラブル市場は5o億ドルもの産業になるだろうと予測している。
また、多くのスタートアップがヒアラブル市場に参入するためにクラウドファンディングで資金調達を始めた。決定打はないが、BragiやDoppler Labsはプロトタイプではあるが、製品化を開始した。
することで、私たちの日常生活における課題を解決する日も遠くないだろう。
また投資家も注目を集め始めている。Techcrunchによると、ヒアラブルデバイスに関連した企業は、Crunchbase上で2009年から累積で5,200万ドルもの資金を調達しているとのことだ。
ヒアラブルはよくあるヘッドホンではない
ヒアラブルデバイスはヘッドフォンというプロダクトに大きな変化をもたらす。近年、既存のヘッドフォンは音質を良くしたり、ノイズキャンセル機能を搭載したりする程度だ。ところがヒアラブルデバイスは、電話に出たり、音楽を聴いたりすることを越えたイノベーティブな変化をもたらす。
ヒアラブルデバイスは高感度センサーマイク、情報処理機能、デジタル信号加工機器、小型バッテリーなどの高度で先進的な技術と連携する。これからソフトウェアが開発されることで更なる進化を遂げていくだろう。
ターゲットの棲みわけ
ヒアラブル市場に参入している企業は、変化する技術とともにさまざまなユーザーのニーズに合わせて、ターゲットにアプローチいくだろう。
Bragi’s Dashはスポーツ市場に照準を絞り。Doppler Labs’は音楽好きな若者に照準を絞っている。我々Nuhearaは、主に年齢層は高めのユーザーに向けて、ナチュラルで知的な音環境を提供する製品となっている。3社はターゲットを棲みわけ、ユーザーを囲い込もうとしている。音環境の向上だけでなく、ユーザーにより良い生活の質を提供できるかが、勝敗の分け目と言える。
ヒアラブルデバイスの今後
今日、ほとんどのスマートデバイスにはヘッドフォンと接続する。スマートデバイスが成長するにつれ、ヒアラブル市場が盛り上がっていくだろう。このニッチな市場に起爆剤が1つあるとすれば、それは音声認識技術かもしれない。
音声認識技術の進化は、より優れたデバイスが必要となることを意味する。デバイスの技術的な進化が必要になるだけでなく、それはウェアラブル市場の成長にとっても大きな力になるだろう。ヒアラブルデバイスはこの数年で、リスト型のアクティヴィティトラッカーを追い越す可能性を秘めている。
私たちの生活課題を解決するためにヒアラブルデバイスは進化を続けるだろうし、より価値のあるものになっていだくろう。
Lead photo by Ike Valdez
※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。
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