DataGridへのデータの追加と削除
ロジックコードを記述する
ソリューションエクスプローラ内のMainPage.xamlを展開し、MainPage.xaml.vbをダブルクリックしてコード画面を開きます。
リスト5のようにロジックコードを記述します。
リスト5: ロジックコード(MainPage.xaml.vb)
XML to LINQでXML文書を処理するクラスの含まれる、System.Xml.Linq名前空間をインポートします。また、ファイルの入出力に関するクラスの含まれる、System.IO名前空間をインポートしておきます。
また、VersionedメンバのIsNumeric メソッドを使って、式が数値として評価できるかどうかを判定しますので、それらの機能を提供するクラスの含まれる、Microsoft.VisualBasic.CompilerServices名前空間をインポートしておきます。
PersonalInfoクラス内に「氏名、年齢、住所、勤務先」のプロパティを定義しておきます。
PesonalInfoクラスの新しいリストとして作成するmyPersonalInfoをメンバ変数として宣言します。
■ページが読み込まれた時の処理
XMLデータをDataGridにバインドするDataShowプロシジャを実行します。
■XMLデータをDataGridにバインドする処理
IsRunningOutOfBrowserプロパティでアプリケーションがブラウザ外で実行されているかどうかをチェックし、HasElevatedPermissionsプロパティで、アプリケーションが高い信頼性のあるブラウザ外で動作しているかをチェックします。
ブラウザ外で実行されず、高い信頼性に基づいていない場合は、メッセージボックスを表示します。
ブラウザ外で実行され、高い信頼性に基づいている場合は、以下の処理を実行します。
Path.CombineメソッドでMyDocumentsフォルダのパスと、sampleData.xmlのファイル名を連結し、変数filePathに格納します。MyDocumentsフォルダ内にsampleData.xmlというファイルがない場合は、メッセージボックスを表示します。
新しいStreamReaderのインスタンスである、readerオブジェクトを生成します。ReadToEndメソッドでファイルの内容を読み取ります。読み取った内容を変数xmlDataに格納します。StreamReaderを閉じます。StreamReaderクラスは、標準テキストファイルから情報の行を読み込みます。つまり、読み込み可能なファイルは、テキスト形式のファイルに限られます。
XElement.Parseメソッドで、xmlDataに格納されたXML情報を読み取ります。ParseメソッドはXMLを格納した文字列からXElementを読み取ります。読み取ったXML情報から、要素のコレクションを取得するクエリ(query)を定義します。
queryを実行します。クエリコレクション内を変数resultで反復処理しながら、以下の処理を実行します。
PersonalInfoクラスのリストとして作成した、myPersonalInfoオブジェクトのAddメソッドで、PersonalInfoクラスの各プロパティ(「氏名」、「年齢」、「住所」、「勤務先」)に、XML要素(、、、)の値を追加します。DataGridコントロールのItemsSourceプロパティにmyPersonalInfoオブジェクトを指定します。DataGridコントロールにXMLデータの一覧が表示されます。
■[OK]ボタンがクリックされた時の処理
IsRunningOutOfBrowserプロパティでアプリケーションがブラウザ外で実行されているかどうかをチェックし、HasElevatedPermissionsプロパティで、アプリケーションが高い信頼性のあるブラウザ外で動作しているかをチェックします。
ブラウザ外で実行されず、高い信頼性に基づいていない場合は、メッセージボックスを表示します。
ブラウザ外で実行され、高い信頼性に基づいている場合は、以下の処理を実行します。
Versioned.IsNumericメソッドで「年齢」の入力ボックスに入力された値が、数値でない場合は警告メッセージを表示し、処理を中止します。そうでない場合は、新しいXElementコンストラクタで要素を生成し、その子要素として、、、要素を生成します。これらの内容テキストはnameTextBox.Text、ageTextBox.Text、addressTextBox.Text、companyTextBox.Textの値になります。
ファイル名と文字コードで初期化された新しいStreamWriterのインスタンスである、writerオブジェクトを生成します。文字コードを指定する際には、Shift_JISではなく、Unicode形式でなければ書き込めませんので注意してください。ここではutf-8を指定しています。Writeメソッドで、生成されたXMLデータ(xmldoc.ToString)をストリームに書き込みます。StreamWriterを閉じます。再度データの追加されたXMLデータをDataGridコントロールにバインドするため、DataShowプロシジャを実行します。DataGridコントロールの選択されたインデックスを一番先頭に戻します。
もし、追加されたデータが反映されない場合は、選択された行が先頭になっていますので、スクロールバーが表示されている場合は、スクロールするか、DataGridコントロール内をクリックして選択することで、追加されたデータが反映されます。
■DataGrid内でマウスの右ボタンが押された時の処理
マウスの右ボタンでクリックされたXとYの位置を、変数myXとmyYに格納しておきます。
SetValueメソッドで、ContextMenuコントロールの表示位置を設定し、ContextMenuコントロールのIsOpenメソッドにTrueを指定してContextMenuを表示します。アイコン付きのメニュー項目(削除)が表示されます。
■DataGridコントロール内でマウスの右ボタンを押し、表示されたConTextMenuから「削除」を選択したときの処理
DataGridコントロールより選択した行のインデックスを変数myIndexに格納しておきます。
PersonalInfoクラスのリストとして作成したmyPersonalInfoの、myIndexに該当する「氏名」を取得し、変数deleteNameに格納しておきます。MessageBox.Showメソッドで選択されたデータを削除するかどうかの確認メッセージを表示します。メッセージから[OK]が選択された時は、RemoveメソッドでmyIndexに該当する要素ごと削除します。
ファイル名と文字コードで初期化された新しいStreamWriterのインスタンスである、writerオブジェクトを生成します。Writeメソッドで、任意のデータの削除されたXMLデータ(xmldoc.ToString)をストリームに書き込みます。StreamWriterを閉じます。削除されたデータをDataGridコントロールに反映させるため、DataShowプロシジャを実行します。
データを削除する場合は、必ず選択された行の先頭に三角マークが表示されて、行が選択されているのを確認してから削除してください。