セカンドライフ再臨? リンデン・ラボのソーシャルVR「Sansar」

2017年1月23日(月)
Mogura VR

肌寒い季節が続いておりますが、皆様はどうお過ごしでしょうか。今週は、海外のVR情報が盛り沢山となっていますので、ぜひご確認ください!

HTC Viveの新型ベースステーションは2017年後半に登場! より正確なトラッキング、コストダウンの可能性も

2016年末の開発者イベント「Steam Dev Days」にて、ValveはHTC Viveのトラッキング技術の中核をなすベースステーションの改良について語りました。VRの取り組みに関わってきたValveのジョー・ルドウィッグ氏は、「新しいベースステーションの製造は順調」としており、今年後半に公開できるだろうと述べています。

HTC Viveのベースステーションはレーザーを発する2つのモーターを備えており、これらのレーザーはHTC Vive本体のセンサーによって検出されて、位置トラッキングに使用されます。これに対して新しいベースステーションは、2つのレーザーを発する単一のモーターを使用します。Valveによると、新しい方法ではより正確な位置トラッキング情報を導き出すことができるとともに、システムの複雑さを削減できるという利点があると述べています。

加えて、HTC Viveにおけるトラッキングの実現に協力したトライアド・セミコンダクター社のリード・ウェンダー氏によると、このアプローチは「コスト削減」につながる可能性もあるとのこと。現在、単体では1万7,000円というベースステーションの価格が下がるかもしれません。

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HTC Viveの新型ベースステーションは2017年後半に登場
http://www.moguravr.com/htc-vive-new-sta-vr/

VRゲーム市場は2020年に向けて84%成長?

リサーチ会社Technavioによる業界調査レポートによると、世界のVR市場は2016年から2020年にかけて84.4%の成長が予測されていることが明らかになりました。Technavioのマーケットリサーチアナリストは、「ゲーム市場におけるグローバルVRが今後4年間で着実に成長し、2020年までに84%以上成長すると予測しています」と述べ、市場調査分析では、この市場の主要な成長要因の1つとしてVR技術の認知度が高まっていることが挙げられています。

同レポートによると、グーグル、サムスン、ソニーなどの企業の認知度向上と成長を背景に、米国がVRゲーム市場にとって大きな収益源となることが予測されています。前述の業界調査レポートには「ソニーやマイクロソフトなどの技術大手によるVR技術の採用と、モバイルゲーム分野におけるユーザー数の多いAppleやGoogleなどの企業の存在は、この米国における市場の成長を促すでしょう」とも記載されています。さらに、グーグルなどの大手企業の投資によって、VRデバイスやコンポーネントの価格も低下すると予測されています。製品価格低下は成長の大きな要因となっており、グーグルなどの技術大手による低コストのVRデバイスの導入は、市場の競争環境をより強化すると見込まれています。

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VRゲーム市場は今後4年間で84%成長へ
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セカンドライフ再臨? リンデン・ラボのソーシャルVR「Sansar」

セカンドライフを手がけたリンデン・ラボが開発しているソーシャルVRプラットフォーム「Sansar」は現在クローズドテスト中ですが、2017年上半期にすべての人がアクセスできるようになると発表しました。「Sansar」は仮想世界への新たなアプローチであり、クリエイターがコンテンツを自由に作成でき、コンテンツの売買などの収益化もしやすくする方法が用意されています。Sansarで作られた仮想世界は、セカンドライフのように、ある場所から別の場所へ「移動」する代わりに、あるWebページから別のWebページに「ジャンプ」するような方式を採用しています。すなわち、仮想世界のApp Storeのように簡単にコンテンツを見つけ、体験できるようになります。

リンデン・ラボは、2015年からクローズドなテストをクリエイター向けに開始しており、現在は1,000人がアクセスし、約10,000人がアクセス権を求めて許可されるのを待っています。ソーシャルVRアプリケーションは、元セカンドライフ創設者が開発している「High Fidelity」など各社が開発を進めており、続報に注目です。

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セカンドライフは繰り返されるのか リンデン・ラボのソーシャルVR『Sansar』
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「百度(Baidu)」が北京にAR研究所を開設! スマホ向けARモードを次々と実装

中国の検索エンジン「Baidu」を運営する百度(Baidu)は、北京にAR研究所を開設することを発表しました。ロイター通信によると、55人の従業員を抱えるBaiduの研究室は、ARを活用したマーケティングを通じて収益を上げ、新しいメディアの中で医療、教育、観光を探求する可能性の開拓を意図しているとのことです。

昨年(2016年)8月には、Baiduはモバイル向けのBaidu検索アプリなど、同社のプラットフォームアプリが統合される予定の、スマートフォン用ARプラットフォーム「DuSee」を立ち上げました。このプラットフォームを活用して、BaiduはL’Oreal China、KFC China、Lancômeなどの主要ブランドのARソリューションを構築、ユーザーにインタラクティブな体験を提供し、製品や製品について学ぶことができます。 数億人の月間アクティブユーザーを擁するBaiduの試みは、特殊なヘッドセットを必要としないAR体験をスマートフォンで可能にする可能性を秘めています。

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百度、北京にAR研究所を開設 スマホ向けARモードを次々と実装
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21世紀FOXが実力派の360度映像スタジオWithin社と組んで「猿の惑星」のVR体験を制作へ!

21世紀フォックスは、新設した部門「FoxNext」にて、VRコンテンツ制作・配信を行うWithin社とのパートナーシップを発表しました。この提携により、映画「猿の惑星」のVR体験などを含む新しいコンテンツ開発に取り組むとのこと。「猿の惑星」のVR作品は、Within社の創業者兼CEOのクリス・ミルク氏によって監督・制作されるプロジェクトとなります。 Withinは、ドキュメンタリーなど360度動画におけるストーリーテリングを探求している実力派のクリエイター集団/プラットフォームです。Withinの提供するアプリケーションや、VR・ARプラットフォーム上で共有されるソーシャルな体験を提供するとのこと。

またWithinとFoxNextは、 映画会社アンナプルナ・ピクチャーズとともにオリジナルのVR映画「I Remember You」の制作にも取り組んでいます。

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21世紀FOX、実力派の360度映像スタジオと『猿の惑星』のVR体験を制作へ
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VRテーマパーク・アトラクションが中国で進化? SPACESが追加の資金調達を実施!

SPACES Inc.は、中国のSongcheng Performance Development Co. Ltd.を中心とした650万ドルの資金調達を行ったことを発表しました。このSPACESの資金調達には、Comcast VenturesならびにBoost VC、Colopl VRファンド、GREE Inc.、Kai Huang、The Venture Reality Fund、Youku Global Media FundそしてCRCM VCからの投資が含まれています。 これらのVCはSPACES Inc.の初期の頃の投資家でした。今回得られた資金は、2016年に発表された3,000万ドル規模のSPACESとSongchengによるテーマパーク合弁事業に組み込まれます。

SPACESの共同設立者兼CEOのShiraz Akmal氏は、「パーク&アトラクション部門を通じて、VR技術の進歩をテーマにした体験を再考しています。今回の投資により、当社とSongchengによる合弁会社とともに、新しいVR体験を創出するための努力を拡大しています」と紹介しました。

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SPACES、VRテーマパークとアトラクションに追加で5億円を資金調達
http://www.moguravr.com/spaces-raise-funds/

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