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はじめてのOpenPNE - 社内SNSの意義と活用方法
第1回:最新SNS事情
著者:
アウラント 大越 肇
2007/3/19
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いまさら聞けないSNS
SNSサイト「mixi」を運営するミクシィが上場したニュースは記憶に新しい。ここ数年で多くの人にとってなじみのなかった「SNS」というものが、急に身近になり、新橋の居酒屋でもmixiやSNSといった言葉が飛び交うようになっている。
最近ではSNSを社内に取り入れ、コミュニケーション活性化につなげられないだろうかという声も多くなっている。そこで本連載では、オープンソースのSNSエンジンとして注目される「OpenPNE」を使った社内SNS構築のコツを伝授していく。
しかしSNSが私たちの生活に急速になじんでいく一方、「SNSとは何だろう」という、いまさら人に聞けない疑問を抱いている方もいるのではないだろうか。そこで第1回の今回は、SNSの歴史を振り返りつつ、現在の利用状況を見ていき、改めてSNSとは何かを考えていく。
SNSは新しいサービス
SNSは「Social Networking Service(ソーシャルネットワーキングサービス)」の略語で、2002年の「Friendster」がはじまりとされている。日本でのSNSサービスは、2004年2月にオープンした「GREE」により認知度が高まっていった。SNSはまさにここ2〜3年ぐらいで一気に広がったサービスといってよいだろう。
Friendster
http://www.friendster.com/
GREE
http://gree.jp
SNSは「人は自分の知り合いを6人以上介すと世界中の人々と間接的な知り合いになれる」という考えが下地になって生まれた、人と人とのつながりを促進・サポートするコミュニティ型の会員制のサービスであるといえる。
今までWebサイト上で実現されていた、Webページや掲示板、メーリングリストなどの機能をパッケージ化したものがSNSといえるだろう。なお狭義のSNSでは会員登録の際、すでに会員となっている友人・知人から招待される必要があるが、招待制をとらず入会条件を満たせば誰でも登録できるSNSも多い。
会員登録をすると、サイト内に自分のスペースが割り当てられる。これは、簡易Webページのようなもので、そのスペースの中には日頃の考えや気づいたことを日記として公開する機能をはじめ、本やCDの評価を登録するレビュー機能、他のブログサイトで公開している自分の日記と連携する機能などがある。また、個人スペースだけでなく登録者が共有できるスペースもあり、そこで自分の趣味・志向にあうコミュニティに入り、掲示板機能を使って情報交換をすることができる。
世界のSNS
2002年にはじまったFriendsterは半年で登録会員が100万人を超え、2006年4月には2,400万人以上の会員を抱えている。アメリカ最大のSNSである「MySpace」は会員数が6,000万人を突破している。このように世界では、すでに数千万人規模のSNSが存在しているのである。
MySpace
http://www.myspace.com/
日本のSNS
次に日本のSNSの現状を見てみよう。2007年1月にミクシィはmixi会員数が800万人を突破したことを発表した。日本で展開するSNSサービスにはmixiやGREE以外にもTAONの運営する「Cafesta」などがある。
また、最近では携帯電話からの利用を主としたSNSも多くでてきている。その代表がディー・エヌ・エーの運営する「モバゲータウン」で、モバイルサイトの会員数としては他の同種のサービスを圧倒している。
表1に主要SNSの会員数を示す。なお、このデータはシード・プランニングの調査データを元に記載している。
SNS名
会員数
mixi
660万人
Cafesta
172万人
GREE
50万人
モバゲータウン
259万人
表1:主要SNSの会員数(2006年11月〜12月)
ここまでは、広く一般向けのマス型SNSを紹介してきた。しかし、何もSNSはそういうものばかりではない。会社の顧客や特定のサークル、家族など一定の範囲だけのコミュニケーションを目的にしたSNSもあり、その数はざっと1万個以上はあるだろう。
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著者プロフィール
合同会社アウラント 大越 肇
2006年5月11日(大安)に会社設立。前職よりSNS企画・開発・運営にプロジェクトマネージャーという立場で携わる。現在は、Web上のコミュニティに関する企画や要求開発から運用・運営までの業務に携わりつつ、大学の教壇に立つこともある。
アウラント
http://www.owlant.com
INDEX
第1回:最新SNS事情
いまさら聞けないSNS
細分化するSNS
なぜ、社内SNSなのか