これでもう迷わない!「コピペで使える」英文Eメール表現「13選」
はじめに
外国人の顧客がいる会社に勤務する方々にとって、英文Eメールはコミュニケーションの手段として一番使われるものではないでしょうか。電話で話さなくて済み、時差も気にせず送れるためとても便利な反面、日本語のEメールの書き方とは異なる点もあり、迷ってしまうこともありますよね。特に本文に関してはメールによって書く内容が異なるため、「どうやって書けば良いのだろう」と悩んでしまう部分かと思います。
そこで今回は、本文の書き出しと終わりで使える表現を13個紹介します。そのままコピペして使えるものから、空欄を埋めるだけで文を完成できる表現まで、しっかりとした英文ビジネスEメールでも使えるものが沢山あるので、ぜひこれらの表現を使ってみてください!
本文の書き出し表現
英文Eメールの書き出しは、読み手に「このEメールはこういう内容です」と目的を伝えるとても重要な役割を持っています。これがしっかりとしていれば、そのEメールを最後までちゃんと読んでもらえる確率も上がります。
こちらから目的を伝える表現
まずは、こちらから相手にEメールを送る際に、その目的を伝える表現です。今回はビジネスEメールということで、いずれも硬めに聞こえる表現を中心に選んでいます。
また、日本語訳は英語のニュアンスを理解していただくため、直訳に近いものにしています。よって日本語の表現としては不自然に聞こえることもありますが、予めご理解いただければと思います。
(1)I’m writing to …
(…するために書いています)
これはとても分かりやすい表現ですね。toの後には動詞の原形を入れるようにしましょう。
【例】I’m writing to ask if we can change our meeting time to 2 pm tomorrow.
(打ち合わせの時間を明日の14時へ変更できるか伺うために書いています)
(2)I’m writing regarding/concerning/with regard to …
(…について書いています)
1つ目の表現に似ていますが、こちらは空欄に名詞(句)を入れるという点が異なります。「~について」をregarding、concerningとwith regard toで表していますが、いずれも同じ意味です。regardingからwith regard toへ行くにつれて若干より硬い印象を与えますが、意味における違いはありません。
ちなみに、aboutはより口語的な印象を与えます。使っても問題はありませんが、少し前述の単語よりカジュアルな印象を与えます。
【例】I’m writing regarding the document you sent me last week.
(先週お送りいただいた資料について書いています)
(3)I would like to inform you …
(…について・をお知らせしたいと思います)
読み手に目的を伝えるinformという単語を使った表現ですね。would like toを使って、こちらの「希望」を伝える表現になっています。
こちらはyouの後にaboutやof、thatのどれを入れるかによって、その後に名詞(句)か節(S+V)が続くか異なります。
便利な表現ですが、使い方を間違えないように注意しましょう。ここでは、両方のパターンの例文を見てみます。
【例1】I would like to inform you about the delay in shipment.
(出荷の遅れについてお知らせしたいと思います)
【例2】I would like to inform you that the shipment will arrive one day late.
(荷物が1日遅れて届くことをお知らせしたいと思います)
(4)I wish to inform you …
(…について・をお知らせしたいと思います)
この表現は1つ前の表現と訳が同じで、使い方も同じと考えて問題ありません。wishとあるため「希望」がより強く伝わるという微妙な違いがあるのみです。
それでは、こちらも例文を見てみましょう。(3)と同様に2つのパターンがあります。
【例1】I wish to inform you about the price change.
(価格変更についてお知らせしたいと思います)
【例2】I wish to inform you that the price of our products will change.
(弊社商品の価格が変更になることをお知らせしたいと思います)
相手のメールに返信する際の表現
ここでは、送られてきたメールに返信する際に、本文の冒頭で使える便利な表現を見ていきましょう。
(1)I’m writing in reply to your email regarding …
(…に関するメールへの返信を書いています)
「送られてきたメールに返信を書いている」ということを伝える表現で、とても分かりやすいですね。regardingの後に具体的にどのような話題について書くのか記載するようにしましょう。regardingは前置詞なので、名詞(句)が後に続くという点を忘れないようにしましょうね。
この表現を使った例文は下記のようになります。
【例】I’m writing in reply to your email regarding the conference in Dubai.
(ドバイで行われる会議に関するメールへの返信を書いています)
ちなみに、この表現はregardingをdated+日付にすることで「(日付)にいただいたメールへの返信を書いています」とすることも可能です。
また、I’m writingを削ってIn reply to your email regarding …という表現にすることもできます。
(2)I’m replying to your email regarding …
(…に関するメールへ返信しています)
1つ目の表現と意味はほぼ同じですが、「書く」という動作ではなく「返信する」という動作を強調するものです。こちらも例文を見てみましょう。
【例】I’m replying to your email regarding the accident which happened last week.
(先週発生した事故に関するメールへ返信しています)
これも1つ目の表現と同様にregardingの後には名詞(句)を置くことと、regardingをdated+日付に変えることもできます。
(3)With reference to …,
(…に関しては、)
最近では、カタカナ英語で「レファレンス」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。referenceは名詞で「参考」や「参照」という意味を持ちます。With reference toは、これらの単語をまとめて「~に関して」となります。
送られてきたメールの内容と絡めて、この表現を使うと相手に何に関する返信なのか、すぐに理解してもらえますね。Eメールはもちろん会話でも使えますが、硬い言い回しになるため、重めの会議等での説明や質問に対する回答等で使用することも多くあります。
例文を見てみましょう。
【例】With reference to our contract, it will be signed next week.
(契約に関しては、来週締結されます)
(4)I’m glad to hear that …
(…と聞けて嬉しく思います)
4つ目の表現は、今までの表現ほど硬さはないものです。良い知らせのメールに対する最初の反応としてこの表現を使うと、自然な形で返すことができます。
これは日常会話でも使う表現ですが、例文を見てみましょう。
【例】I’m glad to hear that you arrived in Japan safely.
(日本に無事到着されたと聞いて嬉しく思います) ※自然な訳では「安心した」となります
内容によってはI was glad to hear that …のように過去形にすることも可能です。ある程度仲の良い方や距離を縮めたいといった方には、こういった表現を使うのも効果的です。
ここまで、まずは本文の書き出しで使える表現を紹介しました。ここまでの表現には全て空欄が入っていますが、表現自体はいずれもコピペしてそのまま使えるので、ぜひ皆さんの表現リストに追加してみてくださいね。
次は、「本文を終わらせる」際に使える表現を見ていきましょう。
本文の終わりの表現
筆者は、よく「英文Eメールはどのように終わらせれば良いのか分からない」という声を生徒さんから聞くことがあります。確かに、日本語では「よろしくお願いいたします」で終わらせることが多くありますが、英語ではそれと全く同じ使い方ができる便利な表現はありません。
ここからは、そういった本文の終わりに使える表現を紹介します。
返信をお願いする表現
1つ目の表現は、硬い印象を与えずに相手に返信をお願いする表現です。何か相手に質問をしたり、情報の提供をお願いした等、返信が必要な際にこの表現を最後に入れると、本文を綺麗に終わらせることができます。
(1)I hope to hear from you soon.
(近々お返事いただけることを願っています)
2つ目の表現も、1つ目の表現と意味はほぼ同じです。I look forward toという表現は「楽しみにしている」という意味を持つ言い回しで、前向きな印象を与えるものです。この表現もこのまま使えるので、覚えてしまいましょう。
(2)I look forward to hearing from you shortly.
(近いうちにお返事いただけることを楽しみにしています)
先に紹介した2つの表現は明るく、あまり硬い印象を与えないものでしたが、3つ目は硬い印象を与えたいときに打って付けの表現です。
(3)I would appreciate it if you could (kindly) reply by …
(もし可能であれば、…までにお返事いただけるとありがたいです)
この表現には空欄があるので、例文を見てみましょう。
【例】I would appreciate it if you could kindly reply by May 10.
(もし可能であれば、5月10日までにお返事いただけるとありがたいです)
ちなみに、kindlyは入れても入れなくても問題ありません。たまにkindlyが入っていることを嫌がる人もいるので、心配であれば外してしまいましょう。
質問や連絡することを促す表現
最後は、メールの読み手に質問や連絡してもらうことを促す表現です。「何かあれば遠慮なく連絡してほしい」と伝える際に便利な表現です。
この表現は今まで使ったことがあるという方も多いと思います。これは「質問があれば連絡してほしい」と伝える際の鉄板と言えるものなので、ぜひこのまま暗記して使ってください。
(1)If you have any questions, please feel free to contact me.
(もしご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください)
また、質問だけでなく「心配事」も入れる場合は、If you have any questions or concerns,のようにor concerns(心配事)を足しましょう。
もし「相手が何か追加の情報をほしがるかも知れない」と思った場合には、こちらから相手が質問しやすくなるような表現にすることがおすすめです。こちらも何も足すことなく、このまま使えます。
(2)If you would like any additional information, please do not hesitate to contact us.
(追加で必要な情報がございましたら、遠慮なくお問い合わせください)
おわりに
今回は、英文Eメールの本文の最初と最後で使える表現を13個紹介しました。空欄に情報を自由に入れて使うものとそのまま丸ごと使える表現がありますが、両方ともほぼコピペで使えるので、ぜひ積極的に英文Eメールで使ってみてください。
こういった表現は、最初は表現リストを作成して、それを見ながら使っていくことがおすすめです。何度も使っていくと、リストを見ずに書けるようになってきます。またPC上に登録してしまうという方法もあるので、その方が楽だと思う方はそのようにして使ってみてください。
英文Eメールは、毎回こういった表現をパッと使えるようにすることで、作成時間を短縮できます。ぜひ今回紹介した表現を覚えて、英文Eメールの作成に活かしてください。
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