「英文Webの部分翻訳」と「QRコードの生成」のサンプル
今回は、2つのサンプルを紹介します。1つ目は「英文Webの選択した文章を日本語に翻訳する」、2つ目は「QRコードを生成する」のサンプルです。
英文Webの選択した文章を日本語に翻訳する
まずは、1つ目の紹介です。
Microsoft Translatorを使って、英文Web上の文字列を選択し、選択した文字列を日本語に翻訳します。翻訳は日本語だけでなく、フランス語、ドイツ語などいろいろな言語をサポートしています。Microsoft Translatorに関しては下記のURLを参照してください。今回は、TranslatorのHTTP Serviceを利用します。
→参照:Microsoft Translator(msdn)
このサンプルで実装する機能の動作を、下記に解説しておきます。
このサンプルは、エミュレーターで動作します。実機は必須ではありませんが、基本的には実機で動作確認を行っています。
実機にプログラムをデプロイすると、URLの入力されたTextBoxが表示されています。そのままの状態で[OK]ボタンをクリックします。適当な英文情報を表示し、翻訳したい文字列をタップします。文字列が選択された状態になりますので、そのまま必要な個所までドラッグします。コピーアイコンが表示されますので、タップして選択した文字列をコピーします。このページはピボットで作成していますので、横にフリックして、表示されるTextBoxをタップします。TextBoxが入力可能になり、ペーストアイコンが表示されます。TextBox内にコピーしておいた文字列をペーストします。[翻訳]ボタンをクリックすると、日本語に翻訳された文章が表示されます(図1)。
図1:英文Webサイトの任意の文字列を選択し、日本語に翻訳している(クリックで拡大) |
サンプル一式は、会員限定特典としてダウンロードできます。記事末尾をご確認ください。
実機(IS12T)で動かした動画はこちらです。
Application IDの取得方法
サンプルを作成する前に、Application ID という識別子を取得しておく必要があります。Bing Mapsで使用するApplicationIDとはまた別物です。取得にはWindows Live IDが必要ですので、取得されてない方は取得しておきましょう。下記URLよりBing Developer Center に入ります。
→参照:Bing Developer Center
Windows Live IDを既にお持ちの方は、自分のアカウントでサインインし、持ってない方は[新規登録]を行ってください。
Bing API 2.0の画面が表示されますので、「Get started by applying for an AppID now.」のリンクをクリックしてください。AppIDの新規登録画面へ遷移しますので、適切な情報を入力して[Agree]ボタンをクリックします(図2)。
無事登録されると、Bing Developer CenterのHome画面に戻った際に「Application name and AppID」が表示されています(図3)。Translator APIを使用するためにはこのAppIDが必要になります。
図2:必要事項を入力し[Agree]ボタンをクリックする(クリックで拡大) |
図3:Application name and AppID」が表示されている(クリックで拡大) |
プロジェクトの作成
VS 2010のメニューから[ファイル(F)/新規作成(N)/プロジェクト(P)]を選択します。次に、「Windows Phone ピボット アプリケーション」を選択して、「名前(N)」にSelectSentenceTranslateと指定します(図4)。Windows Phoneのバージョンには7.1を選択します。ピボットとは、複数のページを管理することができるコントロールです。 このサンプルでは、「Webアドレス」、「翻訳」といった2つのページを持ったピボットのアプリケーションを作成します。LINQ to XMLを利用するため、VS2010メニューの「プロジェクト(P)/参照の追加(R)」と選択してSystem.Xml.Linqを追加しておいてください。
図4:「Windows Phone ピボット アプリケーション」を選択する(クリックで拡大) |
図4の状態から、[OK]ボタンをクリックすると図5の画面が表示されます。書き出されるXAMLコードをリスト1のように編集します。
図5:Windows Phone ピボット アプリケーション を選択して表示されるMainPage.xamlのデザイン画面(クリックで拡大) |
「英文Webの選択した文章を日本語に翻訳する」サンプルプログラム
「QRコードを生成する」サンプルプログラム