徹底入門!! Red Hat Network 4

Hosted Model

Hosted Model

最初に紹介する配置モデルは、デフォルトのクイックセットアップであるHosted Modelです(図2)。


Hosted Model
図2:Hosted Model

このモデルではすべてのユーザシステムがインターネットを介して直接RHNセントラルサーバに接続されています。そのためシステムプロファイルやエ ラッタ、RPMパッケージはRHNセントラルサーバに保持されます。それらのコンテンツのやり取りは基本的に暗号化通信(https)で行われますし、 RPMパッケージにはデジタル署名が含まれますので完全性を検証することが可能です。

システム規模がせいぜい数十台で構成されている場合は、Hosted Modelでも十分運用が可能です。その際に考慮しなければならないのは以下の2点となります。


人件費をTCOとして計上しているか
現在のITコストを構成する要素のうち、最大のものは人件費です。もしIT部門の人件費が非常に安価であれば、人海戦術、あるいは時間をかけてシステムの運用・管理を行うことは可能です。
トラブル対応にどのくらいの猶予があるか
上述のように人件費があまり重要でない場合でも、ITに関するトラブル対応の善し悪しは企業の評価に関わりま す。数年前ならともかく、現在は大企業のシステムトラブルはニュースとして報道されますし、それは株価を初めとする企業評価の下落につながります。トラブ ルを短時間で収束させるには、残念ながらHosted Modelでは限界があります。
表1:Hosted Modelによる運用の際の注意点

Hosted + Proxy Model

次にご紹介するのは、Hosted ModelにRHN Proxy Serverを追加したモデルです(図3)。


Hosted + Proxy Model
図3:Hosted + Proxy Model
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

このモデルではHosted Model同様に、すべてのコンテンツがRHNセントラルサーバに保持されますが、ネットワーク帯域の節約のためにRHN Proxy Serverが一部のコンテンツ(RPMパッケージやパッケージヘッダファイル)をキャッシュし、各ユーザシステムに配信します。

特定のコンテンツに着目すると、1台目のユーザシステムからのリクエストの際はインターネット回線の速度でダウンロードされ、2台目以降についてはRHN Proxy ServerのローカルキャッシュからLANの速度でダウンロードされることになります。条件により異なりますが、1台のRHN Proxy Serverで150台程度のユーザシステムに対してコンテンツを配信することができます。

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