ディレクトリパスやファイルに関するコマンド
ディレクトリパスやファイルに関するコマンド
以下では、Red Hat Enterprise Linux 5とSUSE Linux Enterprise Server 10において、デリバリー担当者や保守サポート担当者がシステム管理を行ううえで最低限理解しておかなければならないと思われるディレクトリパスやファイ ルに関してあげてみます。
- ブートログ
- /var/log/dmesgファイル(RHEL5)
/var/log/boot.msgファイル(SLES10) - ディストリビューション名の取得
- /etc/redhat-releaseファイル(RHEL5)
/etc/SuSE-releaseファイル(SLES10) - 時刻
- /etc/sysconfig/clockファイルの記述方法
- ファイルシステムのマウント
- /etc/fstabファイルのファイルシステムオプション
- GRUB設定ファイル
- /boot/grub/grub.confファイル(RHEL5)
/boot/grub/menu.lstファイル(SLES10) - カーネルモジュール設定ファイル
- /etc/modprobe.confファイルの記述方法
- ネットワーク設定
- /etc/sysconfig/network-scriptsディレクトリ(RHEL5)
/etc/sysconfig/networkディレクトリ(SLES10) - ホスト名設定
- /etc/sysconfig/networkファイル(RHEL5)
/etc/HOSTNAMEファイル(SLES10) - 静的ルーティング情報
- /etc/sysconfig/static-routesファイル(RHEL5)
/etc/sysconfig/network/routesファイル(SLES10)
上記にあげた設定ファイルやディレクトリの違いのように、ディストリビューションごとの特色がありますので、コマンドや設定ファイルを含んだ管理用スクリプトをディストリビューション間で流用する際には動作確認を十分に行う必要があります。
共通している重要なコマンド
一方、異なるディストリビューションにある程度共通している重要なコマンドがありますので、最低限理解しておかなければならないと思われる基本的なものをあげておきます。
- CPU、メモリ、ディスク使用状況
- cat /proc/cpuinfo
cat /proc/meminfo
free
top
df -HT
sar
iostat - BIOSバージョン、機種情報の取得
- dmidecode
- OSバージョン情報の取得
- cat /proc/version
- スワップ情報の取得
- cat /proc/swaps
- ブート時のカーネルパラメータ情報の取得
- cat /proc/cmdline
- システムのロードアベレージの取得
- cat /proc/loadavg
- ネットワークインターフェースの情報
- ifconfig
- ルーティング情報
- netstat
- ネットワークインターフェースとドライバの対応情報の取得
- ethtool -i bondX
ethtool -i ethX - 現在ログインしているユーザ情報、OS稼動時間の取得
- w
uptime
上記にあげたものはRed Hat系ディストリビューションとSUSE系ディストリビューションで共通に利用可能なコマンドです。これ以外にも様々な管理コマンドが存在しますが、まずは代表的な上記のコマンドを使いこなせるようにしてください。
特にプロセスやメモリの状況をリアルタイムに確認する「top」はシステムのサービスの挙動やCPU、メモリ利用状況の管理コマンドとして幅広く利 用されています。またディスクの性能解析に利用される「iostat」などはストレージ負荷のかかるサーバやLinuxを利用したストレージアプライアン スサーバなどでも頻繁に利用されるため、非常に重要なコマンドです。
これらのコマンドは付加できるオプションも非常に多いのですが、すべてを覚えておく必要はありません。Linuxサーバの管理を行うのであれば、代表的なオプション程度を付加することで基本的なパフォーマンス解析ができるようになっておくべきです。
次回は特に重要なtopコマンドとiostatコマンドを使ったLinuxサーバの管理を説明します。
