WebBrowserコントロールで任意のサイトを表示する+1つのサンプル

2013年1月23日(水)
薬師寺 国安

では、次にもう1つのサンプルを紹介します。

WebBrowserコントロールとCustomAppBarを組み合わせて使う

このサンプルは、WebBrowserにサイトが表示されている状態でマウスの右クリックをすると、カスタムアプリケーションバーが表示され、サイト名を書いたボタンが複数表示されます。そのボタンをクリックすると、該当するサイトがWebBrowser内に表示されるというものです(図4)。

お気に入りのサイトを登録しておくと便利な機能ではないかと思います。

図4:カスタムアプリケーションバーが表示され複数のボタンが表示されている。任意のボタンをクリックすると該当ページに遷移する(クリックで拡大)

実際に動かした動画は下記のようになります。Windows Store Applicationの動画を撮るアプリケーションが存在していませんので、スマホで撮った動画です。見難い点はご了承願います。

サンプル一式は、会員限定特典としてダウンロードできます。記事末尾をご確認ください。

プロジェクトの作成

VS 2012のメニューから[ファイル(F)/新規作成(N)/プロジェクト(P)]と選択します。次に、「テンプレート」から「Windows ストア」を選択し、右に表示される項目名から「新しいアプリケーション(XAML)」を選択します。「名前(N)」に任意のプロジェクト名を指定します。ここでは「Win8_WinRTXAMLToolkit_WebBrowser_CustomAppBar」という名前を付けています。

ソリューションエクスプローラー内にリスト2のXML文書ファイル(url.xml)を追加しておきます。

ダウンロードされたサンプルファイルにはXMLファイルは追加済みです。

リスト2 XML文書ファイル(url.xml)

<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<サイト>
  <サイト名url="http://www.microsoft.com/ja-jp/default.aspx">Microsoft</サイト名>
  <サイト名url="http://japanese.engadget.com/tag/Windows8/">Windows 8</サイト名>
  <サイト名url="http://www.microsoft.com/ja-jp/windowsphone/">Windows Phone</サイト名>
  <サイト名url="http://www.xbox.com/ja-jp/kinect/">Kinect XBOX</サイト名>
</サイト>

NuGetパッケージの管理

今回も「音声を録音して再生する」で使用した、CodePlexで公開されている、WinRT XAML Toolkitに含まれているコントロールを使用します。WinRT XAML Toolkitについては下記のURLを参照してください。
WinRT XAML Toolkit

WinRT XAML Toolkitをインストールするには、ソリューションエクスプローラー内の「すべてのファイルを表示」して、表示された「参照設定」の上でマウスの右クリックをします。「NuGetパッケージの管理(N)」からインストールします。画像付きの詳細な解説については、「音声を録音して再生する」を参照してください。

コントロールの配置

「音声を録音して再生する」で、ツールボックスにWinRT XAML Toolkkitのコントロールを追加していましたので、ツールボックス内にはCustomAppBarやWebBrowserコントロールが追加されていると思います。もし、追加されていない場合は、「音声を録音して再生する」を参考に、コントロールを追加してください。

ツールボックスからCustomAppBarとWebBrowserコントロールを、デザイン画面上に配置します。CustomAppBarのWidthに1900、Heightに85と指定していますが、この値は適当に調整してください。

書き出されるXAMLコードはリスト3、レイアウトは図5になります。

リスト3 書き出されたXAMLコード(MainPage.xaml)

  • (1) WinRTXAMLToolkitのコントロールを配置すると、自動的にControlsという名前空間が追加されます。
  • (2) 要素を配置しています。
  • (3) 要素を配置しています。
<Page
  x:Class="Win8_WinRTXamlToolkit_Webbrowser_CustomAppbar.MainPage"
  xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
  xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
  xmlns:local="using:Win8_WinRTXamlToolkit_Webbrowser_CustomAppbar"
  xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
  xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
  xmlns:Controls="using:WinRTXamlToolkit.Controls"■(1)
  mc:Ignorable="d">
  <Grid Background="{StaticResourceApplicationPageBackgroundThemeBrush}">
    <Controls:CustomAppBarx:Name="AppBar1" HorizontalAlignment="Left" Height="85" Margin="10,995,0,0" VerticalAlignment="Top" Width="1900" />■(2)
    <Controls:WebBrowserHorizontalAlignment="Left" Height="980" Margin="10,10,-690,-222" VerticalAlignment="Top" Width="2046" x:Name="WebBrowser1"/>■(3)
  </Grid>
</Page>
図5:各コントロールをレイアウトした(クリックで拡大)
  • WebBrowserコントロールで任意のサイトを表示するWindows8サンプルアプリ

  • WebBrowserコントロールとCustomAppBarを組み合わせて使うWindows8サンプルアプリ

薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

連載バックナンバー

Think ITメルマガ会員登録受付中

Think ITでは、技術情報が詰まったメールマガジン「Think IT Weekly」の配信サービスを提供しています。メルマガ会員登録を済ませれば、メルマガだけでなく、さまざまな限定特典を入手できるようになります。

Think ITメルマガ会員のサービス内容を見る

他にもこの記事が読まれています