第22回ソフトウェア開発環境展レポート(1)
株式会社ソフトウェア・サイエンス
プロジェクトの進行・リスク状態を分かりやすく喚起
株式会社ソフトウェア・サイエンスはプロジェクト管理ツール「SSISOCKET」を出品。ブースには「経営層の悩みを!、管理層の悩みを!、現場の悩みを!解決」と、製品開発意図がヒシヒシと伝わるビジュアルが掲げられていた。同製品はプロジェクトを徹底して可視化するだけでなく、前出の各階層に対して現状の進行状態を注意喚起する事が出来る。
プロジェクトを進める中で経営層は現場の進行状況をつぶさに知る事は難しい、また、工期の遅れや要件定義ミスなどで費用は常に変動している。プロジェクトがクローズするまで、利益率や反省点(ボトルネック)を見いだす事も同様に難しい。そこで同ツールはプロジェクトの状態をリアルタイムに監視し"天気"やカード(イエロー、レッド)などの分かりやすいビジュアルで各階層に喚起し、要因を可視化する事によって、プロジェクトを円滑に、利益を担保しつつ成功に導く。今まではプロジェクトの成功、失敗の経験を繰り返して、人的スキルなどによって少しずつ改善を行っていたノウハウが、チームとして各領域を互いに管理を実現することで、プロジェクトが円滑に進行する事であろう。
品川区
品川区がソフトウェア開発企業を支援
品川区では、ものづくり支援の一環として、ソフトウェア開発企業の支援をおこなっている。支援する企業を合同ブースの形で出展していた。担当者の話では「町工場などの一般的な製造業に比べ、ソフトウェア開発企業は設備が手軽な為、数年で品川区から出て行くケースも多い」とのこと。
品川区の支援は今年で3年目を迎える。品川区に拠点を構える企業が自社開発のソフトウェアのプレゼンを行い独自性、新規性等を認められれば支援を受ける事ができる。この様に区単位での取り組みは珍しく、移転先を探して居る企業は品川区で腰を据えてソフトウェア開発を行ってみては如何だろうか?
ブースでは「タブレットソリューションアワード2012」において協賛企業賞受賞をみごと受賞したカディンチェ株式会社も出展していた。
アヴァシス株式会社
20年間約3000プロジェクトの実績による品質向上サービス
アヴァシス株式会社は「第三者検証サービス」を提供。企業が市場にサービスを提供した際にエンドユーザーから寄せられるクレームをエンドユーザーの立場に立ち、市場ニーズとのギャップに起因する"市場クレーム"を回避する為に市場分析を開発段階でのテスト設計・テストに盛り込むことでスピーディーに高品質の開発を支援する。さらに、テストだけでなく要求分析からソフトウェアの開発プロジェクトの品質向上を包括的に支援する「@Qualityサービス(仮称)」を展開する。多くのプロジェクトを成功させてきた経験実績から提供される同社ならではのサービスといえる。
また、同社ではIBM Notes/Dominoの運営についても開発や最適化の実績も多く、既存社内システムに悩む企業にとって資産を活かした新規社内システム運営を支援するサービス提供をも行う。
コベリティ日本支社
開発の不具合、脆弱性を事前検知しソフトウェア品質を高める
コベリティ日本支社は米国を本社に置くグローバル企業だ。ブースでは同社の特徴とする静的解析検証エンジン「Coverity SAVE」を初めとして、そのグループ群を個別の機能を紹介されており、不具合の可視化からコード違反を検出管理、有意義なテストポリシーの定義を行う等々の、緻密で効率的なプロジェクト推進をサポートする。
また、同社のテストプラットフォームは"事後対策"ではなく、不具合を事前に先回りした"事前対策"を積極的に遂行する。上流での事前対策の重要性は導入実績の企業からも伺い知る事ができる。無料トライアル、無料コード解析も行っており、来場者の強い関心を引いていた。
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- 第22回ソフトウェア開発環境展レポート(2)
- クリアコード、メールシステムテストのためのメールを共有するオープンソースプロジェクト「test-mailsプロジェクト」を開始
- Protected Branches機能で柔軟なワークフローを構築する
- MongoDB Realmのパーティションへの理解を深めよう
- 日本IBM、戦略策定からシステム開発、運用、プロジェクト管理まで包括的に支援する「IT変革のためのAIソリューション」を体系化
- プロジェクトに欠かせない「PL」「PM」「PMO」の違いとは
- OpenStackの土台を支えるインフラとQAが抱える深刻な悩みとは
- ビジネスでオープンソースのさらなる活用を! - オープンソースカンファレンス2013.Enterprise-
- アジャイル・ブームの再来
- RevertとBlameを使いこなして安全性の高い開発を推進しよう