Gen AI Times 70

【熱狂の週末】社会人×学生が入り乱れる。STATION Aiが仕掛ける「起業家輩出エコシステム」の最前線

社会人向けと学生向け、2つの起業家育成プログラムの最終ピッチ大会開催。世代を超えた高い熱量とAIなどのテクノロジーを駆使した東海エリア発の起業家輩出エコシステムの最前線をレポートします。

田中 悠介

5月7日 6:30

名古屋のSTATION Aiが、とてつもない熱量に包まれた3日間の週末だった。

2026年3月13日(金)、そして3月15日(日)。この2日間で、愛知県が主催、STATION Aiが運営する2つの起業家育成プログラムの「最終ピッチ大会」が立て続けに開催されたのだ。

STATION Aiとは
約1,000社が参画する日本最大級のオープンイノベーション拠点。スタートアップの創出・育成に加え、企業・大学・自治体などとの共創を促進し、ハード(施設・設備)とソフト(実証・事業化・人材交流)の両面から多角的に支援しています。また、一般の方も利用できるカフェレストランやホテルも整備しています。
【STATION Ai公式ホームページ】

一つは、社会人向け起業家育成プログラム「ACTIVATION Lab(第5期)」。もう一つは、学生起業家育成プログラム「STAPS(第8期)」。

経験豊富な社会人と、エネルギーに満ち溢れた学生。世代も立場も全く異なる2つの集団が、同じ週末にそれぞれの事業アイデアを握りしめ、投資家や支援者の前で泥臭いピッチを繰り広げた。この「熱狂の週末」から見えてきた、東海エリア発の起業家輩出エコシステムの全貌をレポートする。

3月13日(金):大人が本気で人生を懸ける「ACTIVATION Lab」

「ACTIVATION Lab」とは、愛知県が主催、STATION Aiが運営する起業家発掘・育成事業だ。既存企業で働きながら、副業・兼業による起業や社内起業を検討している社会人を対象に、2024年度から現在の体制で実施している。

参加者の起業フェーズに応じ「LECTURE」(講演)、「STUDY」(勉強会)、「WORKSHOP」(事業開発)、「MENTORING」(伴走支援)という4段階の施策を通年で提供し、起業コミュニティの醸成を図っている。

Slackに入れ込むツールで、会議で行った内容を元に、その日の意思決定ができていないものを提案するツール

【STEP UP賞】
yoaqe 中込 雅人
帰り道を冒険に変える、好きと空間のマッチングプラットフォーム「footprint」

登壇者及び関係者の集合写真:STAPSも春休みと夏休みにかかる時期に実施しており、2026年3月までで、今回8期まで実施している。

この日登壇した第8期の学生たちも、社会人とは一味違う「常識にとらわれないテクノロジーの掛け合わせ」や「Z世代ならではの消費インサイト」を武器に、堂々としたピッチを披露した。

【STATION Ai賞】
「Floset -音楽から、服を見つける-」
好きなアーティストを登録すると、その世界観から”ビビッとする1着”と出会えるファッション探索アプリ。

【STAPS優秀賞】

  • 「BackStage「やりたい」を「好き」へ。独学の壁をAIで壊すダンスアプリ。」
  • 「Dry Fun -たった15秒で髪を乾かすー」
  • 「VibeRival 自制心に頼らず、剥き出しの「闘争心」という本能で自分を動かす」
  • AIベストパートナーズ 職人を育成する現場支援AI」

【愛知県賞】

  • 「AMstir〜自社の壁を超えて現場を救う、還元型トラブル解決AI〜」
  • 「Agrikali〜農業の割に合わないを価値に変える〜」

ここの中で、AIを使って発想がよかった事業についても紹介できたらと思う。

【STATION Ai賞】
「Floset -音楽から、服を見つける-」

女子中学生が、考えたダンスを学べるアプリ。口頭で操作ができ、自分の動作が振り返りながら骨格ベースで診断できる。母親が、スタートアップの経営者でもある。

【STAPS優秀賞】
「VibeRival 自制心に頼らず、剥き出しの「闘争心」という本能で自分を動かす」

「Sage」を実演的にプレゼンする宇佐美氏

また、ゴミ収集車への保守サービスをパッケージで提供する「はしる君」の内容も画期的であり、Geminiに壁打ちを行いながら進めていたという。

自分で、防災士の資格を取得したからこそ、高い解像度で話せている。
実物展示を行った「がぶめろちゃん」。惜しくも受賞はできなかったが、STAPS中に実物を完成させるスピード感が印象的だった。

どれも、クオリティが高く、AIの進化に合わせて、短時間でアイディアを実現できるようになっていく最前線を見ることができた。

年齢も肩書きも関係ない。「起業」という同じ目標に向かって泥臭く挑戦する者たちが集うこの場所で、次はどんな化学反応が起きるのか。

これこそが、1,000社以上が参画するSTATION Aiが目指す「アジアにおけるオープンイノベーションの聖地(innovation terminal)」への一歩目である。 社会人が持つ深い業界知識と、学生が持つ最新テクノロジーへの順応力。この両者が同じ拠点で育成され、ピッチを行い、ネットワーキングで入り乱れる。このエコシステムがある限り、東海エリアから世界を驚かせるスタートアップが生まれるのは必然と言えるだろう。

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