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| トップとIT部門がいいたいことをいえるところからすべてが始まる | ||||||||||||||||
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実際に経験するとよくわかるのだが、オフサイトミーティングでは怒鳴られたり文句をいわれたりと、かなり大変な目に遭う。額に青筋を立てて論議したことも、1度や2度のことではない。 例えば、バッチ処理主体の汎用機が、いかに業務のリアルタイム化を阻害しているかを説明した時のことだ。「技術論は聴きたくない!」といって暴れる役員がでて沈静化が大変だった。その役員は、ITが現場の変化を阻害していると考えており、現実は逆だと信じていた。そのため、変化したがらない現場が、ITによる抜本的変革を拒んでいるとの説明が信じがたかったようだ。その後は、反証に次ぐ反証で参加者一堂が、かっかと熱くなってしまったほどだ。 一方で日頃、社内政治の犠牲になってきたITにとっては絶好の訴求の場だと感じた。彼らもやはり同じ人間であり、論理的に切実に訴えれば理解してくれる。今までまったく理解してもらえなかったことでも、何かの拍子にストンと落ちるように、理解してもらえたときは驚きすら感じるほどだ。 つまり、お互いにいいたいことをいえるところから、すべてがはじまるのだと考えておきたい。 オフサイトミーティングは、上記のようなものであるため、それが効果を発揮しやすい企業はある程度絞られてくる。要するに、対話できる土壌が必要だということだ。 そのためには、次のような点が大前提となる。
表5:オフサイトミーティングを行う情報部門側の前提条件 何を隠そう、筆者の会社でも対話がはじまるまでに何年もの歳月を要した。 いくら現場の人間が対話したいと思っても、経営者にその器量がなければ機会は生まれず、また開催しても効果はあらわれない。この点については、そうした経営者の出現を待つ以外に手はない。不幸にして経営者と対話できない企業のIT部門では、来るべき時に備えて実力を蓄えておくほかはない。 この地道な取り組みはすぐには報われないかもしれないが、先々になれば必ず効いてくる。多くの企業が奮起することを期待して止まない。 |
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