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| 企業経営とITコスト | ||||||||||||||||
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これからの企業経営では、次のことを追求しながらビジネスを遂行することが要求される。
表5:これからの企業経営で追求すべきこと この知的な経営を行う基盤となるものがITを生かした情報システムであり、各企業が英知を集めて新しいビジネスの展開、既存ビジネスの基盤強化のために「どの様な業務システム上の情報システムを作るか」を模索している。 この「どのような情報システムを作るか」はユーザ企業に課せられた課題であり、ビジネスモデル(収益構造の作り込み)によりIT投資に対する戦略が異なる。 |
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| ネットビジネスに足場を置くバーチャル企業 | ||||||||||||||||
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自社では、ビジネス企画と商品/サービス開発力をベースにし、販売、商品/サービス製造/提供、サポートサービスをネットワークを生かして取引コストの安い企業に依頼し代行させて経営効率を追求するビジネスモデルの企業では、ITインフラは唯一の基本的な生産設備であり、IT投資はビジネス戦略に合わせて先行投資を行いビジネスインフラとして整備を進めている。 |
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| 情報が製品である企業 | ||||||||||||||||
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金融情報を提供する金融業、コンテンツを制作販売する情報サービス業などではITは情報の生産設備、情報伝達設備であり、事業上の基本設備である。 これらの企業では、生産設備投資として事業上の優位性/差別化を行う上で必要であり、財務上で許せる範囲内で多くのIT投資を進めている。 |
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| 販売分析、開発設計などの上の情報付加価値を生かす企業 | ||||||||||||||||
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事業戦略上の基本である「顧客分析(市場/販売動向分析;顧客購買欲喚起)」や「新製品開発設計;高度な設計解析」により、事業の優位性/差別化を戦略的に進める企業では、高度なコンピュータ計算処理を進める必要があり、データベースマシンやスーパーコンピュータを設計/解析ツール(設備)として、研究開発投資の一部として見て積極的に投資を進めている。 |
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| 既存事業の改革/拡大を進める企業 | ||||||||||||||||
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既存事業や既存事業の裾野分野の拡大を進める企業では、業務改革、新規分野への進出のスピードアップするために、業務システム構造の再編成、新しい業務機能の追加を行いやすい情報システムが必要となる。 このためには、業務機能/処理をビジネスプロセスとして分析整理し、ビジネスルールをビジネス環境に合わせて作り直して情報システム化し易い構造に作り直すIT投資が何れかの時に必要となる。 企業基盤の強化に力を入れる企業は、これを既存システムのマイグレーションが必要な時期に、ITシステムライフコストを評価しながらITコストダウンを追求する中で行う困難な仕事に挑戦する必要がある。 |
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| 選択と集中により事業効率/コストダウンを追求する企業 | ||||||||||||||||
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拡大した事業分野を選択と集中で筋肉体質の企業にするために生産性向上とコストダウンの追求を行う一環として、情報システム部門とIT自体のコストダウンを追求する必要がある。 ビジネス上で効果/効率を発揮できない情報システムの見直しを進め、実務的に必要なシステム機能に絞り込むことが必要であるが、一部の業務担当者が使用中のシステムを廃棄することは困難を伴う。 これは、一度楽な環境が提供されるとそこから抜け出せないことであり、コンピュータシステムは麻薬であるといわれるゆえんである。 このために、情報システム部門としては、ITインフラのオペレーティング・コストダウンを毎年追求することが求められている。 欧米の企業では、毎年のITオペレーティングコスト削減額に応じた範囲で情報システム機能の拡張を進めている例が多い。 |
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| ITシステムに過大な期待を持ちIT投資を進めた企業 | ||||||||||||||||
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情報化、ネットワーク化、高度な情報処理などで情報付加価値を追求したが、実務的に費用対効果のバランスが保てない場合は、抜本的にスリム化し、ITコストダウンを追求する必要がある。ITコストダウンを進めるためには、IT健全性評価を行うITコストマネジメントの体制確立が必須である。 |
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