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先進諸国と比較したIT投資
先進諸国との対比におけるIT投資/ITコストダウンとITコストマネジメント

第7回:これからの情報システムの存在価値と発展

著者:日本情報システム・ユーザー協会   2006/4/12
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情報システム部門の存在価値

   企業における情報システム部門の多くは、数十年の歴史を持ち企業における存在価値を十分に発揮して来ているが、原点に帰り見直す必要がある。情報システム部門の存在価値を見直す要因を表1にあげることができる。
  1. コスト部門であり、出費がかさむ
  2. 情報システム自体がデータ処理中心で、売上利益向上に寄与していない
  3. ビジネスシステム革新へのIT活用への創造/貢献が少ない
  4. 新しいITに振り回されて、システムサービスの安定感に乏しい
  5. ITベンダー主導で、情報化が行われ主体性がない

表1:情報システム部門の存在価値を見直す要因

   これらは情報システム部門に一方的に責任がある訳ではない。企業経営者が自社の情報システムを重要な経営経営資源としてマネジメントしておらず、IT投資をすることだけで満足してきたことにもよる。

   ここには企業自体のコーポレートガバナンスの問題とともに、ITガバナンスの問題がある。そのため、情報システム部門は企業における情報システムの位置付けを再確認し、地に足が着いたガバナビリティを発揮することが期待される。

   地に足が着いたガバナビリティは企業/事業戦略と事業計画(ビジネス戦略とビジネスプラン)の目標に基づき、情報システム部門は「最適の情報システム構築サービス」「最適の情報システム運用サービス」を提供する責任を持って「情報システムコストマネジメント」を行うことが望ましい(図1)。

情報システム部門の存在価値の追求
図1:情報システム部門の存在価値の追求
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   情報システム部門の存在価値の追求するための情報システム・ガバナンスでは、図2の視点に力を置いて行う必要がある。

情報システム部門の存在価値の追求するための情報システム・ガバナンスで力をいれる視点
図2:情報システム部門の存在価値の追求するための情報システム・ガバナンスで力をいれる視点
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
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日本情報システム・ユーザー協会
社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
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第7回:これからの情報システムの存在価値と発展
情報システム部門の存在価値
  情報システム部門のアクティビティ指標