TOP業務システム> WebStore
OSS業務システム
オープンソースで構築する業務システム特集

第6回:CRMと統合した中小企業向けオープンソースERP「Compiere」
著者:アルマス  ジリムト   2006/7/10
前のページ  1  2  3   4  次のページ
WebStore

   ビジネスパートナーが自分の取引状況についてWebStoreを通じて確認できると既述しましたが、CompiereではWebサイトからの買い物/取引状況の確認/リクエスト作成および確認ができ、WebStoreでは資産情報のダウンロードや請求書/領収書の印刷など機能も提供されています。

   WebStoreは会社ごとに別コンテキスト(プログラムの内部状態や置かれた状況、与えられた条件など)として設定することができるので、Compiereを導入して、WebStoreによってECサイトを通じて販売するといったことが可能となります。

汎用的な対応

   Compiereは上記のような業務機能をワールドワイドで利用するというニーズに対応できるように設計されたシステムで、その機能をリストアップすると、次のような機能が実装されていることとなるのです。


多言語への完全対応

   ベースの言語は英語ですが、必要に応じて言語パッケージファイル(XMLファイル)から翻訳文書をインポートして英語以外の言語を使うことができ、多数の言語を同時に有効にすることも可能です。もちろん、アプリケーションメニュー/ラベル/説明文/へルプ/ドリルダウンリストなどすべてが選択した言語で表示されますので、限定された多言語機能ではありません。

   帳票関連といえば印刷機能は必須ですが、例えば日本の会社でアメリカ/韓国/中国と取り引きがある場合においても、請求書をそのビジネスパートナー国の言語で出力することが可能となるのです。


複数の通貨への対応

   世界中のほとんどの国で使われている通貨を登録していますので、ベース通貨の為替レートを登録することによって、他の通貨での取り引きが可能になります。


複数の税率への対応

   税率を複数設定することができるので、各国の税率に対応ができます。税金は地域だけではなく、製品/ビジネスパートナーの国や地域/取引先とターゲットによって変更することができるのです。


複数の会社への対応

   1つのインスタンス(データベースインスタンス)には、複数の会社のデータを格納することができ、会社同士が同じシステムを共有して使うことができます。通常会社間ではデータの共有はできませんが、データベースを共有することによって、自社以外のビジネスパートナーに対しても取り引きを実現します。


複数の組織への対応

   1つの会社の中では複数の組織が設定できますが、各組織は組織階層図によって関連付けられています。なお、組織は取引主体の1つの単位となります。

前のページ  1  2  3   4  次のページ

コンペアージャパン
http://www.compiere-japan.com/
大手企業ERP導入サポートした経験を活かして、日本の中小企業のために、オープンソースERPシステムCompiereの日本語版パッケージの提供から導入コンサルティング、カスタマイズ開発および運営サポートを提供している。
運営会社
株式会社アルマス
http://www.almas.co.jp/
株式会社フォーワンファースト
http://www.411.co.jp

株式会社アルマス ジリムト(吉日木図)
著者プロフィール
株式会社アルマス  ジリムト(吉日木図)
株式会社アルマス代表取締役社長
内モンゴル大学電子学部修士卒業。18年のシステム開発経験を持ち、日本では大手外資系会社のERPシステム導入運営サポートを3年間経験したほか、主にはOSSベースのシステム開発を担当し、Struts,Torque,DisplayTag,Quartz,JasperReport,iText,jChart, HttpClientなどOSSを使った自社開発プラットフォームjWare(Java Web Application Rich Engine)をベースに多数のプロジェクト完成。中小企業向けオープンソースERP&CRMであるCompiereの日本語化プロジェクトをリードしている。


INDEX
第6回:CRMと統合した中小企業向けオープンソースERP「Compiere」
  CompiereというERP
  2. 販売管理
WebStore
  複数の在庫保管場所への対応