第3回:基本設計書 (3/3)

即活用!業務システムの開発ドキュメント標準化
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第3回:基本設計書
著者:システムインテグレータ  梅田 弘之   2005/7/20
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ER図とテーブル定義書

   画面・帳票レイアウトを作成したら、次はER図とテーブル定義書の作成です。ER図とはEntity Relationship Diagramの略で、データ中心設計(DOA:Data Oriented Approach)に向いたモデリング記法です。ER図はデータベース設計に広く使われており、E(エンティティ)はテーブル、R(リレーション)はテーブルの関係に相当します。図4のようにエンティティを四角、リレーションを線で表わし、リレーショナルデータベースのデータの関連性をわかりやすく示すことができます。

データモデリングツールでER図を作成
図3:データモデリングツールでER図を作成
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   実は弊社では、データモデリングを簡単に行うツールを自社開発しており、「SI Object Browser ER」という商品名で販売しています。当然ながら、DUNGEONでもこのツールを使ってデータベース設計を行うことにしており、本ツールから「ER図」や図4のような「テーブル定義書」も出力することができます。

テーブル定義書の例(SI Object Browser ERから出力)
図4:テーブル定義書の例(SI Object Browser ERから出力)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


まとめ

   今回は、基本設計フェーズにおけるドキュメントの中から、「画面レイアウト」「帳票レイアウト」の記述様式について説明しました。また、データモデリングツールを使ったER図の作成、テーブル定義書の出力なども紹介しました。これで基本設計フェーズで作成する各ドキュメントのテンプレートとその作成手順の説明は終了です。次回からは詳細設計フェーズに入っていきます。

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著者プロフィール
株式会社システムインテグレータ  梅田 弘之
東芝、住商情報システムを経て1995年にシステムインテグレータ社を設立。 常駐・派遣主体の労働集約的な日本のソフトウェア業の中で、創造性にこだわってパッケージビジネスを行っている。 国際競争力のない日本のIT産業が、ここから巻き返しを図るための切り札は「プロジェクト管理」だと信じ、実践的なプロジェクト管理手法「PYRAMID」を自社開発している。


INDEX
第3回:基本設計書
  基本設計のドキュメント構成と作成手順
  画面レイアウトと帳票レイアウト
ER図とテーブル定義書
即活用!業務システムの開発ドキュメント標準化
第1回 開発ドキュメント体系と業務フロー
第2回 機能一覧表とI/O関連図
第3回 基本設計書
第4回 詳細設計書(前半)
第5回 詳細設計書(後半)
第6回 単体テスト仕様書&報告書
第7回 結合テストと総合テスト
第8回 要求仕様書の標準化プロセス
関連記事 : 即活用!企業システムにおけるプロジェクト管理
第1回 プロジェクト管理力を強化するための具体的プラン
第2回 PMBOKをベースにしたプロジェクト管理の管理
第3回 スコープ管理とスケジュール管理
第4回 コスト管理の構造と見積手法
第5回 品質管理
第6回 組織管理
第7回 コミュニケーション管理
第8回 リスク管理
第9回 調達管理(外注管理)
関連記事 : 即活用!ツールを活用したデータモデリング
第1回 ソフトウェア産業に産業革命を起こすデータモデリング
第2回 ERの基礎知識とツールの活用法
第3回 日本語名の是非とデータ型採用方針
第4回 制約の使い方、Unicode使用可否、明細テーブルの設計
第5回 教科書的ではなく、現場にあったデータベース設計のコツ

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