■VLANの作成と管理
ここでは、VLANの作成からVLAN管理用のプロトコルであるVTP(VLAN Trunking Protcol)について例題を使用して説明します。
※『シスコ技術者認定試験 公式ガイドブック Cisco CCENT/CCNA ICND1 100-101J』 p.234より抜粋。
VTP(VLAN Trunking Protocol)とは
VTPはレイヤ2メッセージングプロトコルであり、VLANデータベースの配信と管理を行うプロトコルです。VLANの追加、削除など管理する同一ドメイン内で自動的に情報を共有することができます。VTPには、次のようなモードがあります。情報をスイッチで更新するべきかの判断はリビジョン番号を参照します。
[1]サーバ:VTPのデフォルトのモード。VLANの作成や変更、削除を行い、スイッチNVRAMに情報を保存します。VTPメッセージを他のスイッチに送信します。
[2]クライアント:VLANの作成や変更、削除はできず、サーバからの情報を更新するだけです。
[3]トランスペアレント:VLANデータベースの更新行わず、アドバタイズの転送、マルチキャストされるメッセージ情報は無視します。VLANの作成や削除等はできますが、他のスイッチとは情報を共有しません。
VTPの設定には、次のようなコマンドを使用します。
●ドメイン名の設定:VLAN情報を共有するドメイン名を指定します。
Switch(config)#vtp domain ドメイン名
●モードの設定:VTPモードの設定を行います。
Switch(config)#vtp mode {server | client | transparent}
●認証用パスワードの設定:VTPで情報を共有するときに使用する認証用のパスワードの設定します。
Switch(config)#vtp password パスワード
Switch(config)#end
今回の例題は、VTPが有効な状態です。ただ、ドメイン名やパスワードなどのVTPの設定は行われていないように思われます。また、VTPのデフォルトのモードはサーバモードのため、この例題のスイッチはVLANを設定することができます。例題では、次のコマンドを実行しています。
このことからVLAN20を作成し、VLAN20の名前をHannahs-VLANに設定しています。このスイッチは、VTPのサーバモードのため、VLANが作成されます。以上のことから、この例題の解答としてはa、bとなります。VLANは作成できるためにcは間違いであり、show vlanコマンドでVLANは確認できるためにdも間違いです。