通信大手テレフォニカ、スタートアップ企業への投資機会を仕掛ける
数か国にわたって通信サービスを展開するテレフォニカ(スペイン・マドリードに本拠を置く大手通信事業者)は、成功するのに苦しんでいる素晴らしいスタートアップ企業を見つけるためのコンペティション「TOF Global Race」を打ちだした。
このコンペは同社に世界から起業家、スタートアップ企業、投資家、民間パートナーを招き入れ新しいスタートアップ企業への投資とアドバイスを促す「Open Futureイノベーションプラットフォーム」の一環である。
テレフォニカは革新的な技術的プロジェクトや新しいテクノロジーを使う多くのスタートアップ企業からのオンライン申請を査定する。この場合、収益をまったく上げていないか、ユーザ数が1000名以下のスタートアップ企業が対象とされている。1月15日から投票により最終選考が選ばれ、1月31日には専門家たちによって優勝者が決定された。
優勝者は投資家の心を掴めるか
優勝者は、プロジェクトを公に発表することができる起業家フォーラム「Four Years From Now(4YFN)」へ招待されることになる。
今月27日から開催されるこのコンペを通じて、テレフォニカはスタートアップ企業にOpen Futureネットワークで活発に活動してもらい、プロジェクトの認知度を上げ、投資家たちの興味を引くことを望んでいる。投資を募った経験がない、若いスタートアップ企業にとってはいい経験となるだろう。4YFNに登場することはより投資家の興味を集めることに繋がるはずだ。
また、このイベントに出席する投資家たちはスタートアップ企業をよく育成し、成功に導く傾向がある。
テレフォニカはヨーロッパ最大級の多国籍企業であり、ブラジルや中国、ドイツや英国でも取引がある。ここ数年でビジネスの多角化を狙っており、今回の取り組みもそういった流れの1つに当たる。
DAVID CURRY
[原文4]
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- MWCで発表された世界最大の新IoTネットワーク
- IoT×ブロックチェーンで業界常識を破壊する- ハッカソン最優秀賞「Cargochainプロジェクト」とは
- コンペティタの一歩上を行く提案活動
- ソニーがAR開発用SDK「ToF AR」を発表。モバイルARやバーチャルアイドルで活用
- 市街の光熱費カットに取り組むVodafoneとPhilips
- ZFS and DTrace make management easy
- VR体験を世界の隅々へ―Google Cardboardが仕掛ける、バーチャルリアリティの新常識
- 回帰試験、英語では何ていう?
- StrimziCon 2024からブラジルのネットバンクにおけるKafkaクラスター移行のセッションを紹介
- 「Open Source Summit Europe」で、LFがTerraformの代替となる新プロジェクト「OpenTofu」を発表