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先進諸国と比較したIT投資
先進諸国との対比におけるIT投資/ITコストダウンとITコストマネジメント

第1回:企業情報システムへの投資動向の把握
著者:日本情報システム・ユーザー協会   2006/3/2
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日米間の情報化投資の差

   本プロジェクトをスタートさせた2002年では、図3、図4に示すように日米間には情報化投資が3倍以上の開きがあり、大幅に遅れていると指摘されていた。
日米における情報化投資の推移の比較(1990年を100として指数化)
図3:日米における情報化投資の推移の比較(1990年を100として指数化)
出典:総務省「情報通信白書 平成14年版」
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世界のICT市場地域別シェア(2000年)
図4:世界のICT市場地域別シェア(2000年)
4タイガース:韓国/シンガポール/台湾/香港
出所:EITO

   このことについては、日本のインターネットへの投資の遅れや日本におけるバブル崩壊後の経済成長の停滞などの要因があり、日米間には差があるとの認識をすることができた。しかし、3倍強も差が生じているとの実感が企業側にはなく、統計上の差であると考えるべきとの議論が起こった。

   一方、企業におけるIT活用の度合いを調査した図5や日本企業の売上利益から見た情報化費用の伸びを分析した図6から推定すると、日本企業における情報化投資が米国と比べて劣っているようには見受けられない。

日米企業における業務別の情報システム導入率 
※「ほぼすべての業務に導入している」または「半分以上の業務に利用している」と回答した企業の割合
図5:日米企業における業務別の情報システム導入率
※「ほぼすべての業務に導入している」または「半分以上の業務に利用している」と回答した企業の割合
出典:「企業経営におけるIT活用調査」(総務省:2003年3月)
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企業利益と情報化費用(10年対比の増減別)
図6:企業利益と情報化費用(10年対比の増減別)
資料:社団法人 日本情報システム・ユーザ協会(JUAS)作成
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JUASでは、情報システムユーザーとしての立場からの産業情報化の推進を目的に、様々なテーマや立場に応じた活動(委員会、研究会、研究プロジェクト)を行っており、その活動成果を報告書、マニュアルとして販売しております。JUAS報告書・マニュアルの詳細は、下記URLをご参照ください。

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社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
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INDEX
第1回:企業情報システムへの投資動向の把握
  情報社会における企業情報システム
日米間の情報化投資の差
  日本企業のIT投資は増加傾向