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先進諸国と比較したIT投資
先進諸国との対比におけるIT投資/ITコストダウンとITコストマネジメント

第1回:企業情報システムへの投資動向の把握
著者:日本情報システム・ユーザー協会   2006/3/2
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日本企業のIT投資は増加傾向

   日本企業も、ネットワークビジネス/情報交流/業務の合理化/情報付加価値形成などの面からIT投資が図7、図8に示すように一般的には年々増加していると判断することができる。
業務別IT予算対売上高比率
図7:業務別IT予算対売上高比率
資料:社団法人 日本情報システム・ユーザ協会(JUAS)作成
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

情報化投資の推移
図8:情報化投資の推移
出典:総務省「情報通信白書 平成15年版」より作成
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   2003年からはIT投資が企業の成長/収益拡大に見合う形で行う必要性がでてきた。また、日本でのIT構築のコスト高などから、IT投資額が多すぎるのではないかという問題がではじめた。事業展開においての取引額のコストダウン追求が終わることなく進められていることもあり、ITコストの削減も同じように進めなければならない傾向が生じている。

   このような状況の中、ITコストの適切な把握/IT利用者への受益者コスト負担/IT投資効果/IT利用効果などが明確でないケースが多く、適切なITコストマネジメントの採用が期待されている。

   基本的に、IT投資は戦略的な投資案件としてファイナンシングを行うことが可能であるが、ITオペレーティングコストは利益から引かれる経費であり、直接企業利益を圧迫する要因であることを十分に認識する必要がある。つまり、ユーザ企業ではITオペレーティングコストの継続的な削減が重要であるという認識を新たに持たなければならない。

   これからは、事業拡大と企業継続のために貢献できる情報システム・競合他社と比較してコスト競争力のある構築/運用ができるスキルを持つことが情報システム部門に求められている。

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社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
著者プロフィール
日本情報システム・ユーザー協会
社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
ユーザーの立場からの産業情報化の推進を目的とし、大手ユーザー企業を中心に、約250社の会員を擁し、経営とITに関する様々なテーマや、立場に応じた40以上の委員会、研究会、研究プロジェクトを実施し、毎年、各種調査・研究報告書の刊行や、提言を行っている。1962年、日本データ・プロセシング協会として創立、1992年社団法人日本情報システム・ユーザー協会として、全面的に拡充改組。
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INDEX
第1回:企業情報システムへの投資動向の把握
  情報社会における企業情報システム
  日米間の情報化投資の差
日本企業のIT投資は増加傾向