既存のパースペクティブの拡張
既存のパースペクティブの拡張
既存パースペクティブの拡張方法について見てみましょう。
既存のパースペクティブを拡張する場合は、元のパースペクティブのソースコードを編集することはできませんので、拡張ポイント"org.eclipse.ui.perspectiveExtensions"を利用することになります。ここでは先ほど作成した独自のパースペクティブに、タスク・ビューを追加してみましょう(図4)。
まずマニフェスト・エディターの「拡張」ページを表示し、「追加」ボタンをクリックして、「新規拡張」ウィザードを起動します。
次に拡張ポイント"org.eclipse.ui.perspectiveExtensions"を選択し、「新規拡張」ウィザードを終了します。
"perspective"プロパティ設定
"org.eclipse.ui.perspectiveExtensions"を右クリック します。表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「perspectiveExtension」の"perspective"プロパティを以下のように設定し、保管します。
| プロパティ | 値 |
| 内容 | |
| targetID | examples.hello2.perspectives.SamplePerspectiveFactory |
| 拡張するパースペクティブのID |
"view"のプロパティ設定
"examples.hello2.perspectives.SamplePerspectiveFactory"を右クリックします。表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「view」を選択し、"view"のプロパティを以下のように設定し、保管します。
| プロパティ | 値 |
| 内容 | |
| id | org.eclipse.ui.views.TaskList |
| 追加するビューのID。今回はタスク・ビューのビューIDを指定 | |
| relative | org.eclipse.ui.views.ProblemView |
| 配置する際の参照として利用されるパースペクティブの既存のビューID。今回は問題・ビューのビューIDを指定 | |
| relationship | stack |
| idとrelativeで指定した2つのビューの関係を指定 | |
| ratio | 値:なし |
| 追加するビューの表示領域の割合を指定する。relationshipでleft、right、top、bottomのいずれかを選択した場合には指定が必要 | |
| visible | true |
| パースペクティブがはじめに開かれた時の可視、不可視設定 | |
| closeable | true |
| ビューがクローズ可能かどうかを設定 | |
| moveable | true |
| ビューが移動可能かどうかを設定 | |
| standalone | false |
| 同一フォルダ内でのビューの連結が可能かどうかの設定。relationshipがfast、stackedの場合は無視される | |
| showTitle | true |
| ビューのタイトルを表示するかどうか。standaloneがtrueの場合のみ適用される |
以上で、既存のパースペクティブを拡張することができました。ワークベンチ・ランタイムを再起動してみましょう。図4のように問題・ビューに重なる形でタスク・ビューが表示されているはずです。
これまでに、既存のパースペクティブを拡張する手順について説明しました。次に、拡張ポイントについて説明したいと思います。
