突然…呆然
突然…呆然
「あ、そういう話でよければ僕もありますよ」
と、話を聞かせてくれたのはK氏の部下のM氏(20代 SE)だ。話をはじめようとしたM氏をみて、K氏は苦い顔をしている。きっとK氏も巻き込まれた話だったのだろう。
「僕がはじめてお客様との打ち合わせに同席したときの話です。先方の担当者とは、とても和やかな感じで打ち合わせが進んでいました。K氏から 『あのお客様はゴニョゴニョ』と聞いていたので、どんなに無理難題が出てくるのかな、と思っていたんですが、正直なところ拍子抜けした感じでした。
何度か先方に伺って設計やスケジュールについて打ち合わせを行い、大体の予定が見えてきたころに、あの人が出てきたんですよ。先方の担当者の上司の方が。悪魔は笑顔でやってくるなんていいますけれど、まさかその人がそうだとは思いませんでした。
すごく朗らかな顔で、きっと『嫌だ』と感じることはないんだろうな、と思っていたのですが、先方の担当者の顔を見ると微妙に引きつっているようにみえたんですよ。…それは、見間違いではなかったみたいです」

「『それ今度のスケジュール?』『はい』『ちょっとみせて』『あ、これは後で報告を…』『いいからみせて』『…はい』といったやり取りがあって、スケジュール表が上司の方の手に渡ったんですよ。
そして一瞥するなり、一言。『この機能から先に開発して。徹夜なんて当然だよね』と。
別にその方が言われたとおりにしなくても、きちんと収まるようにスケジュールは切られていました。逆に言われた順にしたほうが、後々問題が発生することも見て取れたわけで。最終的にすべての工程をひっくり返され、必死にリカバリーしたものの…。
K氏が『ゴニョゴニョ』といっていた中身がソレだったわけです。やはり後日、色々と荒れたんですけどね」
身に覚えのある方も多いのではないだろうか。
さて最終回の次回は「読者が言いたいバグ話」と題し、皆様からの怖いバグ体験を募集する。必要事項は以下の通り。
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いただいた内容については、本人を特定できないように若干の修正を加えた上で掲載する。
本当に怖い体験談をお待ちしている!
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この記事の筆者
“オープンソース技術の実践活用メディア” をスローガンに、インプレスグループが運営するエンジニアのための技術解説サイト。開発の現場で役立つノウハウ記事を毎日公開しています。
2004年の開設当初からOSS(オープンソースソフトウェア)に着目、近年は特にクラウドを取り巻く技術動向に注力し、ビジネスシーンでOSSを有効活用するための情報発信を続けています。クラウドネイティブ技術に特化したビジネスセミナー「CloudNative Days」や、Think ITと読者、著者の3者をつなぐコミュニティづくりのための勉強会「Think IT+α勉強会」、Web連載記事の書籍化など、Webサイトにとどまらない統合的なメディア展開に挑戦しています。
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