Bing Mapsで地図を表示させよう

2014年6月3日(火)
薬師寺 国安

今回はBing Mapsの使い方について勉強しましょう。Bing Mapsとは、図1のように緯度・経度で指定した位置が表示され、各施設の場所等も表示できる大変に便利な地図です。

このように便利な地図ですが、VS2013にもともと備わっているコントロールではありません。VS2013でBing Mapsを使用可能にするには、「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」をインストールする必要があります。しかし、これをインストールしたからと言って、すぐに使用できるというものでもありません。Bing Mapsを正しく利用するにはBing Mapsキーを取得して、Bing Mapsコントロールに指定する必要があります。このキーを指定していないと、地図に警告メッセ—ジが表示されて使用できません。

今回は、住所を入力するとその位置にズームインしてプッシュピンを立てるサンプルを紹介します。では、このBing Mapsを使用可能にするところから解説していきましょう。

まずは、いつもの通りプロジェクトを作成します。今回の「名前」は「Bing Maps Sample」としました。

図1 Bing Mapsの地図を表示した
図1 Bing Mapsの地図を表示した

まず、「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」をインストールします。

「拡張機能と更新プログラム」から「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」のインストール

VS2013のメニューの[ツール]ー[拡張機能と更新プログラム]と選択し、表示される画面の左から、「オンライン」を選択します。右隅上の検索欄に「Bing Maps」と入力すると項目に「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」が出てくるので「ダウンロード」をクリックします。

「ダウンロード」が完了するとインストール画面が出てきますので、ライセンス条項を確認しインストールしましょう。

インストールが完了すると、「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」の右隅上に、[緑色の●にチェック]のインストール済みのアイコンが表示されます(図2)

図2 「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」のインストールが完了した
図2 「Bing Maps SDK for Windows 8.1 Store apps」のインストールが完了した

インストールが完了すると[今すぐ再起動]と表示されるので、VS2013を再起動しましょう。

参照設定

次に、ソリューションエクスプローラー内の「全てのファイルを表示」をクリックして「参照の設定」を表示させます。「参照の設定」を右クリックして表示されるメニューから「参照の追加」を選択し、参照マネージャーの左端に表示されている「Windows」の中の「拡張」をクリックします。表示される「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package」を選択し[OK]をクリックします(図3)。

図3 「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package」を選択する
図3 「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package」を選択する

すると、ソリューションエクスプローラーの「参照設定」の中に、「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package」が追加されます。しかし、先頭に黄色い▲アイコンが表示されてまだ使用不可となっています。

「構成マネージャー」の設定

Bing Maps SDKを使用できるようにするには、VS2013のメニューから[ビルド]ー[構成マネージャー]と選択します。「プラットフォーム」がAny CPUになっているので、プルダウンメニューから、該当するプラットフォームを選択します。筆者の環境では×86を選択しました(図4)。[閉じる]ボタンをクリックすると、ソリューションエクスプローラー内の「参照設定」にあった「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package 」の先頭の黄色いアイコンが消えています。これでBing Maps SDKが使用できるようになりました(図5)。

図4 プラットフォームをx86に設定した
図4 プラットフォームをx86に設定した
図5 「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package 」の先頭の黄色いアイコンが消えて使用可能になった
図5 「Microsoft Visual C++ 2013 Runtime Package 」の先頭の黄色いアイコンが消えて使用可能になった

Bing Mapsコントロールが使用できるようになったので、次はBing Mapsキーを取得しましょう。

  • Bing Mapsで地図を表示させるプログラム

    『Windows ストア アプリ 100行プログラミング』 第6回のサンプルプログラムです。
薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

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