あなたが驚くかもしれないApple Watchに関する11のポイント
アップルから出ると予想されていたスマートウォッチがとうとう顧客の腕に収まった。
このデバイスに最も先に手を出した人たちが、「Force Touch」に慣れたりiPhoneのアプリがApple Watchと連動するようアップデートする中で、幾つかの興味深い事が明らかになってきた。
安物を買った事がMagSafe充電器でバレる
Apple Watchのスポーツバージョンを選ぶ事は何も間違いではない。しかし最も安いモデルを買った事を気にしてバンドを別のものに替えたりしたのであれば、出先で充電しようと考えないほうが良い。 プラスティック製のマグネットチャージャーを取り出した瞬間すぐにバレる。
一方、ミドルクラスおよびスペシャルなバージョン(つまり高価ということだ)のApple Watch (ややこしいことにそれぞれApple Watchおよび、Apple Watch Editionとブランディングされている)は、金属製のマグネットチャージャーが付いてくる。ありがたいことにどっちの充電器でもチャージはすぐ終わるので、影響は表面的なものに留まる。
MagSage充電器は他のデバイスでも使えるかもしれない
Apple Insiderの読者、アルバート・リーによれば、Apple Watchの充電器でMoto360を充電できたという。どちらのデバイスもQiワイヤレス充電規格に準拠しているためであり、Mashableの実験によりこれは事実である事が確認された。
これは考えている以上に大きな点だ。モバイルメーカーで最も人気のあるQiは3つあつワイヤレス充電規格の1つであり、業界の制覇を狙っている。他の2規格(PowerMatとRezence)は去年協力し合い、これら二つの規格を1つのデバイスで簡単にサポートできるようにした。
ワイヤレス充電がmicro USBケーブル並に普及することを目指すのであれば、業界は何らかの段階で両者のうちのどちらかを選択することになる。アップルがどちらかの支持に回れば、その影響力からパワーバランスは傾くことだろう。以下の予想が外れていればの話だが。
しかし他のデバイス向けのQiチャージャーは(今のところ)Apple Watchで使えない
Mashableが行った先のテストの逆のパターン、つまり他のデバイスのQi充電器でApple Watchを充電するという試みは上手く行かなかった。サイトでは二種の充電器を試しただけであり、問題が技術的な所にあるのか、物理的なデザインに依るものなのかは定かではない。
テストで使われたQi充電器のバージョンはわからないが、これは結果に影響する点だ。古いバージョンのものは考えられないくらい融通がきかず、デバイスはマット上の指定の場所に正確に置かれなければならない。しかし去年のアップデートでもっと柔軟性に富んだレゾナンスチャージングがサポートされた。これは離れたデバイスに電力を供給できるものだ。Apple Watchがサポートしているのはこの新しい方のQiである可能性はある。
サードパーティー製のApple Watch向け充電製品(Dockや外付けバッテリー)は既に見つかっており、アップルだけがこれらの製品を出すというわけではないようだ。
Apple Watchはアップルのワイヤレス充電の口火を切ることになるかも知れない
ここ数ヶ月はQiにとって、IKEAもこの規格を採用するなど良い期間だった。アップルに関して言うと、ワイヤレス充電に取り組む事は製品全体に影響を及ぼすことになるかも知れない。例えばポートが一つしか無い新しいMacBookの場合、Apple Watchでワイヤレス充電がいい結果を残したとしすれば次のモデルにもそれが適用され、1ポートしか無いことのマイナスは緩和されることだろう。同様にiPhoneやiPadもQiをサポートする可能性もある。
Apple Watchが初めて公表された際、IHTのアナリスト、ライアン・サンダーソンが私に送ってよこした報道の文章に書かれているよう、アップルが採用した規格は「現在既に出回っている、もしくは開発中の他のワイヤレス充電技術と比べれば、全く革新的とは言えない」のかも知れない。しかし革新的である必要はない。アップル製品はそれが広まることで企業や技術標準、あるいは業界全体を活気づける傾向があり、メインストリームに浸透できていないワイヤレス充電についても、正しい方向付けがされる機会になりえる。
面倒なDigital Crownを付けた理由とは?:水の中で使うため!
既に機能の一覧に挙がっていたことから、Apple Watchの防水性については驚くところはないだろう。しかしFoneFoxが行った防水性耐久テスト(シャワー、着用しての水泳、バケツへの投入)では、タッチスクリーンが使用できなかったという。
幸いにも本体横に付いたクリックホイール・Digital Crownの場合、そういった問題は起こらなかった為、これが付加されたことは正当化される。だからといって自分のApple Watchをバケツに叩き込んでいいというわけではない。
Apple Watchで血中酸素濃度が測れるらしい(が、まだ測れるわけではない)
iFixitによるApple Watchの解体で、心拍数モニターが心拍だけでなく血中酸素濃度も計れるということが明らかになった。医者たちの間では「パルスオキシメトリー」として知られ、手術中や肺の治療中の患者の血中酸素濃度の確認などに用いられている手法だ。
これらの事から幾つかのアクティビティでの用途が思いつく。ロッククライミングであったり、また防水性から簡単なスキューバーダイビングなどといったところか。しかしiFixitは、アップルはこのセンサーについて何も語っていないのは、米連邦規定のしがらみがあるからではと読んでいる。血中酸素濃度の測定となると、回数や距離で計測するフィットネス器具の一線を越えたものになるし、健康器具としての認証を出すとなると、米食品医薬品局も慎重になるだろう。
現時点では、このセンサーがアップルの医療研究むけの取り組みであるResearchKitのためのものであるのか、本職のアスリートを喜ばせるためにあるものなのかは分からない。分かっていることといえば、そのセンサーはアップルがそれをアクティブにするまで本体の中で眠っているということだけだ。
あるパーツは簡単に外せるが …
バッテリーには寿命があり、よく使えなくなるまでに何回充電できるかで表される。Apple Watchについても同様であり、その場合あるユーザーは自分でバッテリーを交換しようとするだろう。
いい知らせと悪い知らせがある。まずバッテリーは割と簡単に交換できる。粘着物で固定されているだけであり、取り外すのは簡単だ。しかしスクリーンが間にあるので、それを固定している接着剤を熱で溶かし、ディスプレイケーブルを外す必要がある。iFixitの分解工程から判断するに、ここが少々ややこしいところだ。
分解を進めると、205mAhバッテリーが現れる。大きな時計には大きな電池がふさわしいのかも知れないが、これも電池の外しやすさに一役買ってるのかも知れない。ケーブルやスピーカー、ボタン、そしてバイブレーションに関わる”Taptic Engine”などの他の部品については、そのもの及びネジの小ささなどから老眼持ちには厳しいかも知れないが、取り外し不可能ということはないように思える。しかしプロセサについては、事実上取り外し不可の様だ。(以下を見てほしい)
Apple Watchの中身を開ける事で保証が効かなくなる点に注意して欲しい。ここで紹介している内容は気の弱い人や目の悪い人向けではない。(時計職人がルーペを使うのには理由がある)
… 他のパーツについては、そう簡単には外せない
Apple WatchにはS1と呼ばれるプロセサ、ワイヤレス発信機、メモリー、センサーを1つにまとめたチップが内蔵されている。とても小さいパーツだがテクノロジーとしては優れたものだ。みたところ、接着剤で固められている。
この小さな底知れないものに取り組もうとするApple Watchオーナーはほとんどいないだろうが、iFixitがこれを取り外そうと試みたのを見る限り、それで正解だ。
この製品はアップグレード可能だと噂されて(またそう望まれても)いるが、S1チップの取り外しの難しさから、中のパーツを入れ替えてアップグレードするというアイデアは非常に疑わしいものに思えてくる。
残念なことに我々の最初の思惑は外れた。S1を覆う銀色のカバーはカバーなどではない。これは大事な部品を内部に抱え込んだプラスチックの塊だ。
S1チップは完全に埋め込まれてしまっており、基盤レベルでの修理は不可能になっている。
普通の時計同様、ストラップは汚くなる
焚き火にでも投げ込まない限りここまでひどくはならないが、Apple Watchのストラップはいつまでも綺麗でいるわけではない
アップルのガジェットとて、化学反応から逃れられるわけではない。Apple Watch、特にストラップは長い時間肌に触れる事になる。金属の場合綺麗にできるが、革や樹脂のストラップを退色や変形から回復させることは出来ない。
既に数千ものApple Watchのアプリがある
Apple Watchユーザーは既にそれで驚くほど多くのことを行える。Starwoodホテルのドアを開けたり、NYタイムズの確認や買い物、外出時のナビゲーション、Foursquareのチェックインその他諸々だ。
これで足りないというのであれば、Apple Watchに組み込まれているDoボタン及びDo Noteアプリを使い、ケースに応じて更に170ほどのアプリにアクセスすることが出来るサービスがある。このサービスが主張する所によると、「ユーザーは手首からの1タップで簡単に何かを行える」という。
これらの機能の内、どれだけが実際に使い物になるのかは定かではなく、ユーザー自身もApple Watchを使ってそれらをやりたいのかどうかも分からない。しかしこういったものを生み出す開発者たちの創造性は賞賛に値する。
アクセサリーも既に多数あり、今後も更に多くのものが出てくる
アクセサリーメーカーはApple Watchの発売開始を今か今かと待っていた。既に発売された今、押し寄せるファッションバンドにバッテリーバンド、ストラップアダプター、充電スタンド、携帯バッテリー、バンパーケースなどの他、一番安物のApple Watchを買ったことを隠すためのアクセサリーの販売ラッシュに備える時だ。これはまだ始まりに過ぎない。
一番安物のモデルを上位モデルに見せかけるようなアクセサリーをまだ見たことはないが、出てくるのも時間の問題だろう。
画像提供:
トップ画像:Shinya Suzuki
Apple Watch products and MacBook画像:Apple
teardown画像:from YouTube video by iFixit
photo of plastic MagSafe charger画像:from YouTube video by TheMacintosh1
MagSafe charging Moto 360画像:from YouTube video by Albert Lee
broken watch strap画像:theilr
Spigen armor case画像:Spigen
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。
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