NATの設定とトラブルシューティング
2015年6月1日(月)
■NATのトラブルシューティング
NATのトラブルシューティングについて例題を使用して説明します。
※上記の問題8は『シスコ技術者認定試験 公式ガイドブック Cisco CCENT/CCNA ICND1 100-101J』 p.661、662より抜粋。
この例題は、ダイナミックNATのトラブルを見つけるものです。ダイナミックNATは、プールに内部グローバルアドレスを登録して、動的にNATで使用します。
●NATの設定や状態を表示するコマンド:今回の例題もこのコマンドの実行例になります。
show ip nat statistics
以下が、このshowコマンドの実行例です。
図2:show ip nat statisticsの実行例
最終行には、プールに割り当てられたアドレスとNATで使用しているアドレスの数が表示されます。この例では、プールに9つのアドレスが割り当てられ、NATで1つを使用していることがわかります。
この例題の場合、showコマンドの結果として「total addresses 7, allocated 7 (100%)」が表示されます。このことからプールに登録したアドレス数が7つであり、NATで割り当てたアドレスが7つ(100%)となっています。つまり、プールに登録しているアドレスをすべて使用してしまい、新たに割り当てができない状態になっていることが分かります。内部グローバルアドレスが足りないために、ユーザーがインターネットにアクセスできません。
以上のことより、この例題の解答はbとなります。このトラブルの解決方法として、プールの登録アドレスを増やすことやPAT(Port Address Translation)を有効にすることが考えられます。
【参考サイト】
「Cisco NetSpace」(http://www.netacad.com)(アクセス:2015/05)
「Cisco 1900 シリーズ サービス統合型ルータ ハードウェア インストレーション」(アクセス:2015/05)
この記事で紹介した書籍 | |
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Wendell Odom 著/株式会社クイープ 訳 |
シスコ技術者認定試験 公式ガイドブック Cisco CCENT/CCNA ICND1 100-101J本書は、シスコ技術者認定のうち、CCENT/CCNAの認定を目指す人のための公式ガイドブックです。2013年に改訂されたICND1の試験内容に対応しています。新ICND1は、旧ICND1からトピックの削除と追加が行われています。ICND1の合格により、CCENT認定を受ければ、CCNA認定への最初のステップをクリアしたことになります。本書を携えつつCiscoプロフェッショナル認定試験突破に向けて大きな一歩を踏み出しましょう。 |
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