徹底比較!!クラスタソフトウェア 7

ハードウェア

ハードウェア

   Cluster Managerが必要とするハードウェアは、2〜16台のノード用のサーバと、ノードが共有するストレージ、データの完全性を保証するためのフェンスデバ イスです。フェンスデバイスはノードの死活確認を行って共有ストレージの排他処理(フェンシング)を確実にし、データの破壊や不整合を防止するためのもの で、ネットワーク対応の無停電電源装置やサーバに搭載されるリモート管理用のカードなどが代表的です。

   利用できるデバイスのリストがRed Hat Cluster Suite Configuring and Managing a Cluster(http://www.redhat.com/docs/manuals/csgfs/)に掲載されています。

フェイルオーバーの仕組み

   Cluster Managerを技術的に見ると(図3)、フェイルオーバー時にアクティブになったノードでは、まず共有ストレージをロックし、サービスを起動後にサービ スに使用するIPアドレス(浮動IPアドレス=VIP)をNIC(Network Interface Card)に割り振ります。この一連の動作によりVIP(図3の10.0.0.1)が維持され続けます。

フェイルオーバーの仕組み
図3:フェイルオーバーの仕組み

   サービスの種類にもよりますが、Cluster Managerがフェイルオーバーするのに必要な時間は最短で数秒です。

アクティブ/アクティブ型クラスタ

   Cluster Managerではアクティブ/スタンバイ型のクラスタだけではなく、アクティブ/アクティブ型のクラスタを構築することも可能です。

   例えば2ノードクラスタにおいて、ノード1でサービスA、ノード2でサービスBとサービスCを提供しているとします。ノード1でサービスAが停止し た場合にはノード2がサービスAを継続します。またノード2でサービスBとサービスCのいずれかあるいは両方が停止した場合、ノード1が停止したサービス を継続することが可能です。

   この構成ではスタンバイノードも何らかのサービスを提供することになり、クラスタでよくいわれる「スタンバイ機の無駄」を避け、TCOを抑えることにも寄与します。

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