フリーハンドで書いた住所を認識してBing Map上に表示する

2012年11月20日(火)
薬師寺 国安

参照の追加

ソリューションエクスプローラーの「すべてのファイルを表示」アイコンをクリックして、「参照設定」を表示させます。「参照設定」を選択状態にし、マウスの右クリックで表示されるメニューから、「参照の追加」を選択します。表示される画面の左に表示されるWindowsを展開して「拡張」をクリックします。すると図7の画面が表示されますので、図7のように2つの名前を選択してチェックを付け、〔OK〕をクリックします。「Bing Maps for C#, C++, or Visual Basic」をチェックします。また,C#とVisual Basicのプロジェクトの場合,「Microsoft Visual C++ Runtime Package」も必要ですので、併せてチェックします。

図7:ソリューションエクスプローラーの「参照設定」から「参照の追加」を選択しBing Maps関連の名前にチェックを入れて〔OK〕ボタンをクリックする(クリックして拡大)

すると、ソリューションエクスプローラー内の「参照設定」内に2つの名前が追加されます。しかし名前の先頭に黄色いマークが表示され、まだBing Maps SDKが使用できない状態になっています(図8)。

図8:まだBing Maps SDKが使用できない状態にある

「構成マネージャ」の設定

この状態では、まだBing Maps SDKが使用できませんので、使用できるようにします。まず、VS2012のメニューから「ビルド(B)/構成マネージャ(O)」と選択します。「プラットフォーム」がAny CPUになっていますので、プルダウンメニューから、該当するプラットフォームを選択します。筆者の環境では×86を選択する必要がありました(図9)。[閉じる]ボタンをクリックすると、ソリューションエクスプローラー内の「参照設定」にあった「Bing Maps for C#, C++, or Visual Basic 」と「Microsoft Visual C++ Runtime Package」の先頭の黄色いアイコンが消えています。これでBing Maps SDKの使用が可能になりました。

図9:「構成マネージャ」からプラットフォームを設定する(クリックして拡大)

次にBing Mapの表示されるページを作成します。

「空白のページ」の作成

VS2012のメニューの「プロジェクト(P)/新しい項目の追加(W)」と選択します。「新しい項目の追加」ダイアログボックスが開きますので、「空白のページ」を選択します。「名前(N)」にBingMapsPage.xamlと入力し、[追加(A)]ボタンをクリックします。

コントロールの配置

表示されるデザイン画面の要素に名前空間を追加します。xmlns:bm=”と入力すると値の一覧が表示されますので、Bing.Mapsを選択します(図10)。Bing.Mapsが表示されない場合は、一度VS2012を再起動してください。

次にツールボックスからTextBoxコントロールを1個配置します。書き出されるXAMLコードをリスト2のように編集します。

図10:xmlns:bm=”と入力してBing.Mapsの値が表示されている(クリックして拡大)

リスト2 書き出され編集されたXAMLコード(BingMapspage.xaml)

  • (1) bmという名前空間を定義しています。
  • (2)要素を配置し、CredentialsプロパティにBing Maps Account Centerで取得したBing Maps Keyを指定します。Bing Maps Keyの取得方法は後述しています。
  • (3)手書きで入力した住所を認識して表示するTextBoxです。
<Page
  x:Class="Win8_FreeHandAddressMap.BingMapsPage"
  xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
  xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
  xmlns:local="using:Win8_FreeHandAddressMap"
  xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
  xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
  xmlns:bm="using:Bing.Maps"■(1)
  mc:Ignorable="d" Width="1920" Height="1080">
 
  <Grid Background="{StaticResource ApplicationPageBackgroundThemeBrush}">
    <bm:Map Credentials="Bing Maps Account Centerで取得したBing Maps Key” x:Name="myMap" Margin="0,0,35,0" />■(2)
    <TextBox x:Name="addressTextBox" Margin="540,10,365,1007"  FontFamily="Meiryo UI" FontSize="36" FontWeight="Bold"/>■(3)
  </Grid>
</Page>
  • フリーハンドで住所を書いてBing Map上に表示するサンプルアプリ

薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

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